NEWS

分譲マンションの販売増などで営業収益が過去最高に  西日本鉄道中間期決算


経常利益が12・9%減で増収減益

西日本鉄道㈱(=西鉄、福岡市博多区博多駅前3丁目、倉富純男社長)の2020年3月期第2四半期(中間期)連結決算は、売上高にあたる営業収益が前年同期比1・8%増の1904億9600万円、営業利益が6・4%減の88億7600万円、経常利益が12・9%減の80億8400万円で増収減益だった。
住宅事業での分譲マンション販売区画数の増加や、鉄道事業での旅客人員の増加などで、営業収益は過去最高を更新したものの、営業利益は住宅事業やその他での減益などで、経常利益は持分法による投資損失の増加などもあり減益となった。四半期純利益は特別損失の減少などで前年同期比2・98倍の38億7000万円だった。
事業別に見ると、運輸業はバス事業で貸し切りバスの稼働減などによる減収があった一方、鉄道事業で新元号「令和」効果を含む旅客人員の増加や、消費増税による定期券などの先買いが発生したことなどから、営業収益が2・3%増の448億9900万円、営業利益が4・2%増の31億300万円と増収増益。なお、旅客人員は鉄道事業で3・8%増、バス事業(乗合)で0・8%増だった。不動産業は賃貸事業で福岡ビル閉館に伴う減収があった一方、住宅事業での「サンリヤン小岩レジデンス」などの分譲マンション販売区画数の増加などで営業収益が5・2%増の284億7400万円となったものの、住宅事業で今年6月に開業した「カルナス別府」などの新規シニアマンションの開業費用増加に加え、分譲マンションの利益率低下などで営業利益が14・4%減の29億7200万円となった。なお、分譲販売区画数は前年同期比46区画増の237区画だった。
流通業は生活雑貨販売業で昨年7月に開業した「インキューブイオンモール熊本店」が寄与した一方、ストア事業での競合店の影響や価格志向の強まりによる既存店売り上げの低迷などで、営業収益が0・5%減の389億1000万円、営業利益が9・9%減の2億5000万円と減収減益。物流業は国際物流事業で前期に子会社化したフランスの現地法人が寄与した一方、海外子会社での為替変動による円換算額の減少や、米中通商問題の影響による日本発アジア向けの航空輸出取扱高の減少などで、営業収益が1300万円増(0・0%増)の500億7600万円、営業利益が2・1%増の14億円に止まった。なお、国際貨物取扱高は航空輸出が6・6%減、航空輸入が8・0%減、海運輸出が8・6%増、海運輸入が12・0%増だった。
レジャー・サービス業はホテル事業で今年1月に新規開業した「西鉄ホテルクルーム名古屋」や前期にリニューアルオープンした「ソラリア西鉄ホテル福岡」の寄与などで営業収益が2・3%増の228億7000万円。営業利益もホテル事業で開発費用が増加した一方、娯楽事業での「マリンワールド海の中道」の増益などで、4・8%増の11億7700万円と増収増益だった。その他の事業は建設関連事業での受注減などで、営業収益が4・0%減の197億4600万円、営業利益が72・4%減の1億4200万円と減収減益だった。

20191119日発行