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全社員を対象に業績連動の成果給制度を導入 キューサイ 経常利益確定後の期末賞与に反映


 福岡市中央区草香江一丁目の青汁製造販売・キューサイ株式会社(長谷川常雄社長)は、今年度から新入社員を除く全社員を対象に、業績に連動した成果給制度を導入した。
 経常利益に連動させて賞与に反映させるシステムで、社員が個別に定めた目標に対する成果を達成度として数値化。営業部門だけでなく、総務、経理などの間接部門でも個別に目標を設定し、成果を数値化して達成度を算出する。夏・冬の賞与については前期を参考に前払い賞与として一定率で支給するが、二月末の経常利益確定後に、成果に応じて期末 賞与に格差をつける。経常利益確定後に全体の賞与枠を決めてから支給するため、増益の場合は達成度の高い社員により多く配分。逆に経常減益の場合は達成度の低い社員から減少する仕組み。同程度の等級の社員で最大百万円の差がつくという。対象は新入社員を除く約四百人の全社員だが、二年目の社員は二~三割、三年目は五割を連動させ、四年目か ら一〇〇%連動させる。今後は退職金にも同様の考え方を取り入れることを検討している。
 同社は九八年四月に総合職約百二十人を対象に年俸制を導入したが、前期実績をベースとしていたため、当期の業績に連動していなかった。このため、急速な経済環境の変化にも対応できる柔軟な仕組みに整えた。対象も総合職から全社員に広げ、社員一人ひとりの目標と業績への意識を明確化し、業績向上を図る。また、年俸制は結果主義、個人主義に陥りやすい面もあったため、今回の制度では賞与は成果をベースにするが、人事考課には成果とともに発揮能力を反映させる考え。同社では「年俸制の導入で年功序列型の賃金には決別していたが、今回は業績を 連動させることで社員の役割を明確化させた。単にコストを下げるという発想ではなく、業績に対する意識付けが狙い」と話している。

2003.06.10 発行 週刊経済より