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全業界とも好調で、収益とも2ケタの伸び リックス


売上高は13・2%増の277億円

福岡市博多区山王1丁目の機械商社・リックス㈱(松浦賢治社長)の17年4〜12月期連結決算は、売上高が前期比13・2%増の277億2600万円、経常利益が同43・9%増の17億6600万円の増収増益となった。

営業利益は37%増の15億9100万円、純利益は73・6%増の11億5500万円と伸びた。鉄鋼業界向けの売上高は、同8・6%増の86億6800万円。顧客の高生産下での安定操業に対応して、老朽更新や設備改善の案件が増加。高炉送風設備の伸縮継手や厚板塗装設備のマーキング装置などを受注したほか、輸送装置のディーゼルエンジンの点検補修などが売上増に貢献した。自動車業界向けの売上高は同22%増の71億2000万円。自動車及び自動車部品メーカー向け洗浄装置の引き合いを維持し、自動車部品メーカー向け制御監視装置の販売が大幅に伸長したほか、工作機械向けの自社製品の販売が売上増に寄与した。電子・半導体業界向けの売上高は、同16・6%増の29億3500万円。同業界の旺盛な新設・改修案件に対して修理再生ビジネスを中心に電気自動車部品メーカー向け制御監視装置や接合ツール・ポンプ類の販売が引き続き伸長したほか、シール類、自社継手の販売も売上増につながった。

また、ゴム・タイヤ業界向けの売上高はバルブ関連及び断熱板の受注が好調を維持し、研掃装置も引き続き伸長し、同21・9%増の22億4300万円。高機能材業界向けの売上高は自社製品の湿式微粒化措置、排ガス洗浄設備を受注したほか、ポンプ・フィルターなどの消耗品の売り上げが好調を維持し、同24・9%増の10億8300万円。環境業界向けはシールドマシン用の自社継手製品を受注したほか、下水処理施設向けの継手商品をはじめとした水処理関連商品の売り上げが堅調に推移し、同0・5%増の11億200万円。紙パルプ業界向けは、シール類及びポンプ類の販売が減少したものの、製紙会社向け排ガス処理設備を受注するなど、その他付帯機器の販売が大幅に伸び、同6・9%増の5億8600万円。すべての業種で前年同期を上回り、収益とも2ケタ台の伸びとなった。

通期業績と配当予想を上方修正

同社は今期の順調な業績動向を踏まえ、通期の業績予想を上方修正し、配当予想についても修正した。

昨年5月15日の当初予想を修正したもので、主に鉄鋼業界及び自動車業界からの需要増を背景に、連結売上高は当初予想を20億円上回る前期比11・9%増の378億円に修正。利益面では利益率の高い自社製品の販売が伸長し、為替差益などの営業外収益が当初予想値を上回っていることから上方修正。経常利益は当初予想を3億5000万円上回る同31・8%増の23億5000万円、営業利益は2億5000万円上回る同28・2%増の21億5000万円、純利益は3億4000万円上回る同43・5%増の15億6000万円に修正した。

また、単体でも業績予想を上方修正したことから、期末普通配当を当初の17円から28円に増配。加えて昨年10月の創業110周年を記念して、1株5円の記念配当を実施し、中間配当を合わせた年間配当は、普通配当45円に記念配当を合わせた50円になる見込み。当初予想を26円上回る増配を見込んでいる。

2018年2月20日発行