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倒産32件、過去10年で2番目の多さ  帝国データバンク


福岡県の企業倒産集計6月分

帝国データバンク福岡支店(福岡市中央区舞鶴)調べの6月の福岡県企業倒産件数は前年同月比45・5%増(10件増)の32件。6月としては過去10年間で2014年6月に次ぎ2番目の多さとなった。負債総額は、前年同月比17・4%減の13億3600万円と、2カ月連続で前年同月を下回った。  負債5千万円未満の倒産が26件発生したことや、2カ月連続で負債5億円以上の倒産が発生しなかったことで小規模企業の倒産が主体となった。  業種別では、小売業と建設業(各9件、構成比28・1%)が並んで最多。前年同月との比較では、小売業、サービス業(5件、同15・6%)など3業種で増加した一方、製造業(2件、同6・3%)で減少した。地域別では、福岡地区が前年同月比81・8%増の20件、北九州・筑豊地区が同66・7%増の10件、筑後地区が同60・0%減の2件となった。  6月の倒産件数増加の要因は、緊急事態宣言の発出を受けて、弁護士事務所や各裁判所が業務の縮小を行ったことに伴い、先送りされていた手続きが6月分に繰り越されたことが大きい。県内の「新型コロナウイルス」関連倒産は6月までの累計で8件発生しているものの、新型コロナウイルスの影響で倒産が急増しているとは言い難い。金融機関などが行っている緊急融資や特別融資が功を奏し、倒産件数を抑えている側面もあり、足下で倒産件数が急増する懸念は低いものの、今後は緩やかに増加傾向が続いてく可能性は高まっている。

表はこちらから。

2020年8月4日発行