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住吉神社能楽殿をリニューアル 福岡市


週刊経済2023年10月17日発行号

建設当時の部材で復元

福岡市は10月7日、市指定有形文化財の住吉神社能楽殿(福岡市博多区住吉3丁目)のリニューアル工事が完了し、お披露目式を開催した。
住吉神社能楽殿は、戦後国内を代表する能楽上演の拠点として親しまれた歴史があるが、現在は雨漏り等により能舞台の使用が制限されていた。能楽師や市民から早急な整備要望の声があがったことを受け、2021年度から工事を進めてきた。リニューアルのポイントとして、今回の工事で見つかった建築当時の部材を基として、外観・内観の一部を復元。西日本随一とよばれた往時の姿を再現した。また、建物全体の空調と照明を整備したほか、トイレを洋式化するなど、さまざまな用途で使いやすい環境を整備した。
お披露目式では、お白石持ち行事(能舞台と客席の間の白州の石を並べて完成とする行事)のほか、記念パフォーマンスの「めで舞たい」、インバウンド向け伝統文化体験会、バックヤードツアーなどが実施された。