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会長に実業家の堀江貴文氏 CROSS FM


週刊経済2023年10月3日発行号

社長に大出整氏

ラジオ放送事業などの㈱CROSS FM(北九州市小倉北区京町3丁目)の会長に実業家の堀江貴文(ほりえ・たかふみ)氏、社長に大出整(おおで・ひとし)ネクスト・キャピタル・パートナーズ顧問が新たに就任した。9月6日付。このほか取締役には三戸政和(みと・まさかず)㈱日本創生投資社長が就き、坂田隆史(さかた・たかし)社長は取締役副社長に就任した。
同社は2016年から化粧品大手㈱ディーエイチシー(DHC、東京都港区南麻布2丁目、髙谷成夫会長CEO)の傘下として経営をしていたが、オリックスによるDHCのM&Aに伴いラジオ事業が承継の対象外となっていた。堀江氏は「人口増加傾向や再開発が進むまちの発展など、福岡のポテンシャルの高さが決め手」とし、DHC創業者の吉田嘉明氏から全株式を譲り受け、経営を引き継いだ。
堀江氏は八女市出身。1972年10月29日生まれの50歳。1996年に㈱ライブドアの前身、㈲オン・ザ・エッヂを設立。2018年にプロバスケットボールチーム運営のライジングゼファーフクオカ㈱社外取締役に就任、2021年にはプロ野球チーム「福岡北九州フェニックス(現・北九州下関フェニックス)」を設立。
大出氏は東京都出身。1979年生まれの44歳。上智大学卒。ネクスト・キャピタル・パートナーズ顧問。堀江氏のビジネスパートナーとしてさまざまな新事業立ち上げやテクノロジー導入に参与している。
新体制ではロゴとコピーを一新し、コピーは「伝え方が9割」などの生みの親、佐々木圭一氏が作成した「電波をつかった、大実験をしよう」に決定した。また、9月22日にはINCLUSIVE(インクルーシブ)㈱(東京都港区、藤田誠社長)と包括的業務提携契約を締結した。放送事業におけるデジタルマーケティング事業の開発やデジタルアナウンサー「AIホリエモン」の登用など、省人化や自動化による新しい放送事業を模索し、地域活性化に貢献したいとしている。
同社はすでに3つの施策を展開しており、1つ目は、月額会費980円のオンラインサロン運営。会員からアイデアを募り、リスナー発の新番組や新企画立ち上げを図る。2つ目は新番組の制作。堀江氏をナビゲーターに据え、新体制移行後の取り組みをリアルタイムで発信する番組を10月以降開始する予定。3つ目はイベント運営。リスナーを対象にしたイベント「ホリエクスポ」を定期開催し、各回のテーマを堀江氏と大出氏、ゲストを交えて対談する。第1回目の「ホリエクスポ」は、10月15日に福岡市渡辺通4丁目の「チャレンジャーズパーク」で開催予定。
そのほか、堀江氏は「北九州市アドバイザー」に就任し、「スタートアップ」を専門分野に活動する。堀江氏は「ローカルメディアの強みを生かし、行政ニーズを汲み取ったイベントやコンテンツ発信も積極的に実行していく」と話した。