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企業誘致、中心市街地活性化で一定の成果を 久留米市・大久保市長
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中心部への定住促進など
久留米市の大久保勉社長はこのほど、ふくおか経済単独インタビューに応じ、「任期4年の折り返し地点を迎えた現在、4年間の総仕上げに向けて全力で頑張っていきたい」と述べ、企業誘致や中心市街地活性化に一定の成果を収めていきたいと意気込みを語った。
―1期目2年間を振り返って。
大久保 (最初の2年間は)あっという間に過ぎた。これに尽きる。スピード感ある行政運営に取り組み、いくつか成果を出すことができた。首長としてあるべき姿は、限られた任期中に政策課題に向き合い、しっかり結果を出すこと。任期4年の折り返しを迎えた現在、4年間の総仕上げに向けて全力で頑張っていきたい。
―資生堂の新工場建設など企業誘致が好調だ。
大久保 資生堂の進出で産業のすそ野が広がることになった。地元における雇用の安定、資生堂が持つブランドイメージなどプラス面で大きな効果が期待できる。資生堂以外でも市内中心部にオフィス系企業が西日本地域や県内の拠点として市内にオフィスを構えるケースが増えている。2019年度には4社が決定した。現在も複数の企業が進出を検討しており、オフィスビルの供給不足が新たな課題となっている。
―課題への対応策は。
大久保 当面は西鉄久留米駅東口に隣接するビルを新たな受け皿として期待している。千歳プラザ東館(地上9階建て、地下3階建て)のうち、昨年3月末に閉店した岩田屋新館跡は、東京の不動産投資会社、リオ・ホールディングスが大半の権利を取得し、一部は賃貸オフィスフロアとしてリノベーションする予定。もう一つは市が出資している第3セクター・久留米都市開発ビルが運営するリベール。市が所有する債権を民間に譲渡し、オフィス機能を備えることも視野に、駅東口の再整備に向けて環境を整えつつある。
―中心市街地の活性化について。
大久保 人口減少対策とリンクしている。中心部に居住する人を呼び込んでいきたい。人口が増加する福岡都市圏の副都心としての機能を久留米が担えるようにしていく。すでにJR久留米駅前では第2街区といわれるエリアでタワーマンションの建設が進む再開発が進んでおり、西鉄沿線では花畑駅に近い試験場駅前で西鉄による九州最大級のシニアマンションが建設された。試験場前駅周辺には聖マリア病院もあり、医療環境に恵まれた都市としてのイメージが定着することを期待したい。それからJRの荒木、御井など4駅、西鉄の大善寺、津福、宮の陣など7駅のおおむね半径500メートル圏内で宅地分譲や建て売り住宅の販売ができる条例を改正した。民間による開発が促進できる環境を市がお手伝いできるようになった。
2020年5月12日発行