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今後5年間で倍増の営業所50カ所体制に   カンサイ   福岡以外のエリアのシェア拡大


 電設資材卸売の地場最大手、株式会社カンサイ(福岡市博多区東比恵三丁目、忍田勉社長)は〇五年度からの五年間で営業所を現在のほぼ倍増の五十カ所体制にする。
 きめ細かな出店で九州各エリアのシェアを高め増収を図ると同時に、所長ポストを増やすことで二十代の若手でも登用できるようにして、社内の活性化を図ることが狙い。営業所展開加速に合わせ、新たな管理システムを構築し〇五年度下期にも稼働させる。また社員教育も徹底し、内部体制の強化に努める。忍田社長は「十年で営業所百カ所体制の構想もあるが、当面、五年間で五十カ所体制が目標」と話し、具体的な期間設定はしていないものの、当面は売上高二百億円突破を目指すという。
 計画では五年間で営業所を現在の二十三カ所からほぼ倍増の五十カ所にする。県別の営業所数は現在、福岡十五、佐賀一、長崎二、熊本二、宮崎二、鹿児島一カ所。営業所数に比例して福岡の売り上げウエイトが約七〇%と高く、福岡ではシェア二五%程度を握っているものの、それ以外のエリアは出店余地がある。各エリアに核となる営業所を設け、その営業所を中心とした営業所展開を図る構想。将来的に営業所百カ所体制になった場合、一カ所平均の売上高が三億円程度を想定しているという。

今期単体売上高は7期連続増収の160億円見込む
 また同社は〇五年三月期の単体売上高が前期比二・五%増の百六十億円になると見込んでいる。
 営業所数が増加した〇四年三月期の前期比八%増には及ばないものの、営業努力などで増収基調を維持し、一九九九年三月期以来の七期連続の増収を達成する見込み。経常利益は三億三千万円ほどを見込んでいる。
 同社は一九四八(昭和二十三)年四月創業、五四(昭和二十九)年三月設立、資本金九千六百万円、従業員は二百人。〇二年三月に関西電業から社名変更し、住宅・ビル設備の総合商社へと本格的に踏み出している。福岡十五カ所のほか九州全域に計二十五カ所の営業所・事業部を展開。関連会社に配電盤・分電盤製造の三葉電機工業や防災関連工事の株式会社アトムがある。〇四年三月期の単体売上高は百五十六億円、グループ売上高は百七十六億円だった。

2005.2.1 発行 週刊経済より