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今中計最終年度、進ちょくに手応え ふくおかフィナンシャルグループの柴戸会長
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週刊経済2021年12月28日発行
みんなの銀行口座数は20万超
㈱ふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市中央区大手門1丁目)の柴戸隆成会長兼社長は、本誌新年号インタビューに応じ、21年度で最終年度となる今中期経営計画の進ちょく状況や、新年の抱負などを語った。
―2021年を振り返って。
柴戸 今年度決算は順調に推移している。コロナ禍前から続いていたマイナス金利など、銀行業界にとっての「アゲインスト」の風が少し止んで、凪のような状態だった。
―21年5月にサービスを開始したデジタルバンク「みんなの銀行」の状況は。
柴戸 12月上旬時点で、口座数は20万口座、アプリのダウンロード数は52万、口座数は初年度目標の5割まで達しており、好調なスタートを切った。
―十八親和銀行統合後のシナジー効果は。
柴戸 統合による効率化は、想定より早く進んでいる。システム統合も順調で、店舗統合も対象68店舗のうち7割ほどが完了している。22年3月までにはすべて完了する見通し。
―業務効率化について。
柴戸 店舗へのタブレット端末導入や取引の電子化などの業務改革、十八親和銀行の統合効果などの積み重ねで、今年度までに約1800人分の人員捻出効果が実現する。捻出したリソースは新たなサービスの提供や、コンサルティング機能の強化に振り向けることができる。
―SDGsの取り組みにも力を入れている。
柴戸 11月から、企業のSDGsの取り組みを視覚化するスコアリングモデルサービスを開始した。付帯ローンも含めて、早速ご利用いただいている。スコアリングモデルの特徴は、まずお取引先が業界内での立ち位置を把握できること、そしてSDGs/ESGへの客観的な強みと弱みを把握することができること。この評価モデルを起点に、資金調達やビジネスマッチングなど新たなニーズを掘り起こし、本業支援につなげたい。
―新年はどのような年に。
柴戸 コロナ禍が長期化する中、影響を受けている取引先を全力で支援することは変わらない。加えて、新たな事業展開に踏み出す取引先も、強力にバックアップしていく。FFGとしては、変革のスピードを引き上げていきたい。