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九州企業のM&A実績、金額は約3倍に  レコフ    8月までに前年超える


 M&A関連調査の株式会社レコフ(東京都千代田区、恩地祥光社長)の調べによると、今年1月から8月までに九州・沖縄に本社を置く企業から関わったM&A(買収、合併、事業譲渡など)の件数は、前年同期比11件増の71件、合計金額は同2・9倍の746億8800万円となった。
 2012年の合計金額は732億円で、1―8月の実績ですでに前年を上回った。福岡本社の企業が関わった事例(買収・被買収、その両方など)は40件。そのうち主体(買収、出資など)となった事例は20件、被買収など資本を受け入れた事例は23件だった。また、九州内の企業間でのM&Aは21件で、福岡の企業が関わった事例が11件あった。全体的に規模が大きい企業買収が多く、西部ガスが福岡中央魚市場(年商約75億円)を買収した事例や、明太子メーカーのふくやが焼酎メーカーの紅乙女酒造(年商15億円)の再生支援を決めるなど、地場企業間のM&Aも目立った。ここ5年間では09年の実績、853億3200万円が最も高水準であり、今年はそれを上回るとの見方が強い。
 年始以降の景気回復で企業の投資余力が高まり、M&Aの動きを活発させているとみられている。だが一方で、同期間で見た全国のM&Aの金額は41・7%減となっており、「今年は、全国の中で最もM&A市場が活発な地域」(レコフ)となっている。