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九州・沖縄地域の3月のM&Aは7件 ストライク調べ
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週刊経済2021年4月27日発行
取引額は公表2件で1億300万円
2021年3月の九州・沖縄地域のM&A発表件数は7件だった。M&A仲介の㈱ストライク(東京都、荒井邦彦社長)調べ。
全上場企業に義務づけられた東証適時開示情報のうち、経営権の移転を伴うM&A(グループ内再編は除く)の集計。取引金額が公表されたのは2件で、金額は1億300万円だった。
主な取引内容は次の通り。
㈱フォーシーズホールディングス(福岡市中央区薬院1丁目、天童淑巳社長)は、家具・家庭用雑貨企画、販売の日本リビング㈱(東京都新宿区、福村修作社長)から、アロマグッズ販売事業を取得することを決めた。取得金額は8800万円。日本リビングは「アロマブルーム」の名称で香りとリラクゼーションを提案するライフスタイルショップを首都圏中心に40店舗運営し、EC(電子商取引)による販売も手がけている。フォーシーズホールディングスはグループ企業を通じて化粧品・健康食品の通信販売事業、角質ケア製品、入浴剤、基礎化粧品などの卸売事業、空間除菌製品・微生物蛍光画像測定機の販売事業などを展開しており、こうした既存事業との相乗効果が見込めると判断した。アロマグッズ販売事業はフォーシーズホールディングスが新設した合同会社アロマ(福岡市中央区薬院1丁目)が譲り受ける。
太陽化学㈱(三重県四日市市、山崎長宏社長)は、中国で製パン事業を手がける持ち分適用関連会社の香奈維斯(天津)食品有限公司(天津市)の株式1%を、製パン事業の㈱ニューイングベーカリー九州(福岡県糟屋郡新宮町、杉原仁社長)から取得し、子会社化(所有割合51%)することを決めた。取得金額は約1500万円。香奈維斯(天津)食品は12年に、太陽化学とニューイングベーカリー九州が折半出資して設立した企業で、経営権を掌握し、年率10%以上で成長を続ける中国の製パン市場で事業の拡大、強化を目指す。
このほか建設機械商社の㈱ワキタ(大阪市、脇田貞二社長)が、建機レンタルなどの㈱グランドアース(福岡県糟屋郡須恵町、新留幸一社長)と、建機販売・修理の㈱九州機械センター(同所、同社長)の株式の90%を取得することを決めた案件など、金額非公表の案件が5件あった。
なお、全国の3月M&A発表件数は13年ぶり高水準の94件で、そのうちのひとつで日立製作所による米IT企業の1兆円超の買収があった。