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九大と共同開発のVOC除去装置を発売 アイクォーク


処理能力向上、アプリなど新機能を付加

電子機器設計、開発などを手掛けるアイクォーク㈱(糟屋郡志免町南里6丁目、立石憲治社長)は3月から、VOC(揮発性化合物)除去・脱臭装置「アイキューフレッシャーゼロ」を発売する。  同社では、九州大学農学研究院(白石文秀教授)との共同研究で空気中の化学物質浄化を目的とした装置を開発・販売してきた。今回の製品は、構造を見直すことで従来の同社製品に比べて2倍の処理性能を持たせた。内蔵する光触媒と紫外線灯の照射でVOCを分解する仕組みで、内部を空気が通ることにより、空気中のウイルスや菌の除去にも効果があるという。また、VOC濃度や温度・湿度センサーを備えており、これらのデータをブルートゥース経由でスマートフォンやタブレットなどに転送し、専用アプリを通じて化学物質の処理状況を確認することができる。価格は税抜き24万円を予定しており、現行機種の3分の2に抑えた。まずは同社サイトで販売し、今後商社などを通じて販路を拡大していく。  同社では「本来は業務用として開発してきたが、住宅の新築・改装時のにおいや、柔軟剤などによる『香害』対策として、家庭からもニーズがある。また、ウイルス除去や除菌効果などについての問い合わせも増えている。処理性能を向上させながら価格を抑えたので、幅広いシーンで活用していただきたい」と話している。

2020年3月3日発行