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九大との産学連携のリノベーション物件が完成  新出光不動産


学生考案の「イタリア」をイメージしたデザイン

イデックスグループの不動産事業会社、新出光不動産㈱(福岡市博多区上呉服町、重岡敏一社長)が九州大学芸術工学研究院 田上研究室との産学連携プロジェクトとして取り組んでいた買い取り再販用マンション物件のリノベーションが4月25日に完成した。
同プロジェクトは2018年に開催した同グループ内のアイデアコンテストでベストアイデア賞を受賞した「賃貸マンションの空室対策×買取再販時のリノベーション×産学連携」を具現化したもの。昨年11月に九州大学と共同研究契約を締結し、今年1月初旬に学生からのプレゼンテーションを受け、同28日に採用案を決定し、新型コロナ対策に十分な配慮をしながら施工していた。学生の柔軟な感性を同社の分譲マンション買い取り再販事業と掛け合わせた初の試み。
リノベーションしたのは、福岡市東区箱崎5丁目の15階建て分譲マンション「のむら貝塚ガーデンシティ六番館」(1991年2月完成)の1310号室(間取り・2LDK、専有面積71㎡)。今回は学生5チームによるコンペ形式のプレゼンから、ミラノ工科大学から交換留学中のイタリア人学生チームのデザインを採用。同デザインは「OPEN FLAT」をコンセプトに、イタリアで主流の緑や黄色の自然色と中間色によるカラフルな色使いで安らぎと居心地の良さを与え、小さな空間であっても開放的なのが特徴で、同社では「イタリアンテイスト溢れる部屋を実現できた」と話している。施工はGood不動産グループの㈱Goodホームデザインが担当。販売価格は2300万円。すでに販売を開始しており、物件内覧も可能。
同社は1973年1月設立。資本金1億円で、石油製品販売大手の㈱新出光100%出資。従業員は7人。2018年に新出光の完全子会社となり、グループ事業6本柱の1つである不動産事業を担う。新規店舗の出店・開発のサポート業務、不動産管理業務をはじめ、不動産コンサルティング業務、賃貸事業を中心に新出光のマンション開発事業に伴うマネジメント業務を展開。傘下に囲碁サロン経営の㈱竹風がある。

2020年5月26日発行