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久留米市に遺伝子検査薬の新工場 鳥栖市のミズホメディー


社員60人、うち30人を新規雇用

佐賀県鳥栖市の体外診断用医薬品の開発、製造、販売の㈱ミズホメディー(同市藤木町、唐川文成会長兼社長)は、久留米市藤光産業団地内に遺伝子検査薬の新工場を建設する。昨年12月27日に久留米市と立地協定を締結、今年夏に着工、来年6月に稼働する。

場所は国道209号沿い、同団地内の㈱日本生物製剤工場隣接地。新工場は敷地面積1万10㎡。鉄骨造り2階建てで延べ床面積は約4600㎡。開業医やクリニックなど患者に身近な医療現場で使用できる遺伝子検査薬の売り上げが増加し、鳥栖市の工場では生産が追い付かないことを背景に工場を建設する。新工場には新たな検査薬を研究開発するための研究室も設置するという。新工場の従業員数は60人で、うち30人は地元から新規雇用する。稼働後の工場出荷額は約64億円。

久留米市役所で行われた立地協定式で、唐川会長兼社長は「患者に近い医療現場で迅速な診断ができる遺伝子薬を手掛けるのは世界初」とした上で、「インフルエンザやマイコプラズマ肺炎などに対応できる検査薬の需要増で新工場増産に踏み切った。業容拡大とともに地域経済への活性化に貢献していきたい」と話した。

同社は1977(昭和52)年11月に福岡市博多区で臨床試験薬販売会社として設立。81年9月に佐賀県鳥栖市に本社移転、83年3月から現在の社名に変更、86年から薬事法に基づく対外診断用医薬品製造業の認可を取得。B型肝炎ウイルス抗原検出キットや妊娠検査薬キット、インフルエンザウイルスキットなどを開発、製造、販売している。11年10月には富士フイルムと共同でインフルエンザウイルスキットを販売しているほか、15年12月には東京証券取引所ジャスダックに上場している。資本金は4億6454万円。17年12月期決算の売上高は前期比9・2%増の54億1700万円、経常利益は同25・2%増の6億5600万円、当期純利益は同27・3%増の5億300万円を見込んでいる。

2018年1月16日発行