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久留米・うきは工業団地に新工場建設 富山市のセキノ興産
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週刊経済2022年8月23日発行
投資予定額は20億円
富山市の金属製屋根・壁材の加工販売などを展開する㈱セキノ興産(同市水橋開発、山口輝雄社長)は8月10日、久留米市田主丸町の久留米・うきは工業団地に新工場を建設すると発表、久留米市と進出協定を交わした。
北陸・東北エリアを基盤に事業展開した同社は19年10月、セキスイグループの九州セキスイ工販㈱(大野城市御笠川)をM&Aで取得。福岡、北九州、大分、鹿児島に営業所を置き、事業を展開してきたが、九州全域での事業拡大を視野に工場を新設する。敷地面積は約1万6千㎡。建物面積は約4900㎡で、事務所棟と工場の2棟を建設する。8月中に着工し、来年8月1日から「セキノワークス久留米工場」として稼働する。新工場は10人でスタート。地元からの新規雇用で30人体制まで増やす予定。工場では大型商業施設や住宅などに使用される金属製の屋根や壁材などを加工、生産する。投資予定額は20億円。
久留米市役所で開かれた調印式には山口社長ら同社幹部、久留米市の原口新五市長ら市の幹部が出席。同社の事業活動への行政側の支援や地元雇用の促進などを盛り込んだ協定書にサインした。
山口社長は「九州で営業拠点を開設する中、工場が欲しいという思いがあった。久留米・うきは工業団地は九州全域へのアクセスに優れ、自然環境にも恵まれている。久留米発の新製品を開発し、お客さまに喜んでいただけるよう頑張りたい」と抱負を述べた。原口市長は「久留米を選んでいただき、ありがたい。九州、西日本、アジアの拠点として事業を拡大されることを期待する」と歓迎の言葉を述べた。
同社は1938年12月創業、53年8月設立。㈱セキノ興産、㈱セキノワークス、㈱セキノソーラーシステム、㈱セキノ建物のグループ4社で事業を展開しており、4社を合わせた資本金は1億3500万円、売上高は617億円(21年7月期)。4月現在の従業員数は1168人。建築業界誌「日経アーキテクチュア」、「日経ホームビルダー」による「1級建築士が選んだ採用したい建材・設備メーカー“の金属屋根材部門で17年以降、5年連続でトップ10内にランクインしている。
県が造成した久留米・うきは工業団地には、すでに資生堂福岡久留米工場、和菓子メーカーの㈱あわしま堂の物流拠点「久留米・うきは物流センター」が進出しており、同社の工場新設で完売となった。