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主要2業種向け好調で、売上高421億円の増収増益 リックス


鉄鋼、自動車とも2ケタ台の伸び

福岡市博多区山王1丁目の機械商社・リックス㈱(安井卓社長)の2019年3月期連結決算は、売上高が前期比9・7%増の421億3500万円、経常利益が同23%増の30億1700万円で、2期連続の増収増益となった。
営業利益は同25・1%増の28億6100万円、当期純利益は同25・5%増の21億1600万円だった。主要取引業界別の売上高では、鉄鋼業界向けの売上高が同13・8%増の133億2100万円。顧客ニーズの安定操業に関する設備改善案件に加え、安全・防災・自動化に関する案件が増加。高炉設備装置や転炉本体設備、高炉操業装置整備や鋼片精製設備の補修などを受注したほか、ポンプや自社継手製品などが売上増に貢献した。自動車業界向けの売上高は、同17・2%増の118億9500万円。自動車部品メーカー向け洗浄装置や検査装置の引き合いが好調で、同じく自動車部品メーカー検査工程向け残渣測定装置やフィルタなどの消耗品の販売が大幅に伸長したほか、工作機械向けの自社製品の販売も好調を維持し、売上増に寄与した。
電子・半導体業界向けの売上高は、同1・6%増の42億9700万円。修理再生ビジネスを中心に、機器設備補修メンテナンスサービスやウエハー製造工場の改造工事、半導体後工程洗浄装置の引き合いが強かったほか、シール類の販売が伸長、自社継手製品の販売も好調を維持して売上増につながった。ゴム・タイヤ業界向けの売上高は、同4・5%増の29億9200万円。断熱板の減少は続くものの、混合工程設備を受注したほか、タイヤ加硫機用バルブの受注も好調を維持、自社継手製品やポンプ類の販売も伸長し、売上増に貢献した。
また、高機能材業界向けでは化学メーカー向け動力減速装置を受注したほか、シール部品、フィルタなどの消耗品が堅調で、売上高は同2・2%増の15億5200万円となった。環境業界向けでは廃棄物処理設備用真空ポンプ、リサイクル施設散水設備工事、エネルギー産業設備向け集塵機や廃棄物処理施設用真空ポンプを受注したほか、リサイクル設備向けフィルタ、下水施設向けの油圧部品などの販売が伸長。売上高は同6・5%増の18億3000万円となった。一方、紙パルプ業界向けは大型設備案件が乏しく、苛性化装置用部品などを受注したものの、ポンプ類の落ち込みは回復に至らず、同0・4%減の7億2900万円で、前年同期をわずかに下回った。同社では同決算の状況を踏まえ、5月14日に取締役会を開き、期末配当を直近予想の32円から8円増配の40円に修正した。年間配当は65円で15円の増配になる。
今期見込みは、売上高が前期比0・8%減の418億円、経常利益が同5・5%減の28億5000万円。営業利益は同5・6%減の27億円、当期純利益は同7・9%減の19億5000万円を見込んでいる。

2019年6月4日発行