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中小企業DIは2期連続プラス景況に 日本公庫福岡支店


週刊経済2023年5月16日発行号

小規模は小売業が回復

㈱日本政策金融公庫福岡支店(福岡市博多区博多駅前3丁目、浜晋治支店長)が発表した2023年1月から3月までの九州地区「中小企業動向調査」結果の業況判断指数(DI)は、中小企業が前期(2022年10月~12月)比14・3ポイント増の15・2となり、2期連続でプラス景況となった。
従業員数が20人以上の中小企業調査結果(517社回答)によると、製造業では飲食料品が前期DI5と2期ぶりプラスに転じて以降、DI28まで大幅上昇したほか、金属製品も前期DI▲20から一転DI19まで急伸した。木材・木製品および窯業・土石は前期より50%以上マイナス幅を縮小したが、生産用機械は原材料高騰などの影響で前期DI24から一転マイナスに転落した。非製造業では卸売業が前期DI13から同20に増加。サービス業も前期DI19から同25まで増加したほか、建設業および不動産業も1~2ポイント微増している。小売業は前期DI▲11から0までマイナス幅を縮小した。
売上DIでは製造業が前期比11・7ポイント増の19・1と2017年9月期の水準まで上昇。非製造業は同6・5ポイント増の22・4と製造業と同様に17年9月期の水準まで引き上げている。
また、従業員が20人未満の小規模企業調査結果(630社回答)では業況判断DIが前期比4・9ポイント増の▲20・7と2期連続でマイナス幅を縮小した。製造業をみると前期比14ポイント増の▲24・6、非製造業では同3・9ポイント増の▲20・2。業種別では小売業が前期比18・1ポイント増の▲27・0、サービス業が同1・8ポイント減の▲21・5、飲食店・宿泊業が同8・1ポイント増の▲8・0、建設業が同14ポイント減の▲20・7、卸売業が同3・6ポイント増の▲9・7、運輸業が同20・7ポイント減の▲42・9、情報通信業が同34・3ポイント減の▲20・0となった。
次期(2023年4月~6月)の全産業DIは、中小企業が前期比5・9ポイント減の9・3。小規模企業は同3・5ポイント悪化し、▲24・2と予想している。業況判断指数とは、「良い」と回答した企業と「悪い」と回答した企業の割合の差を示している。