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中小企業DIは2期ぶりマイナス景況 日本公庫福岡支店


週刊経済2024年8月14・21日発行号

小規模は情報通信、運輸が改善

㈱日本政策金融公庫福岡支店(福岡市博多区博多駅前3丁目、浜晋治支店長)が発表した2024年4月から6月までの九州地区「中小企業動向調査」結果の業況判断指数(DI)は、中小企業が前期(2024年1月~3月)比7・1ポイント減の1・7となり、2期ぶりにマイナス景況となった。DI1ポイント台まで低下したのは2022年7月~9月期以来。
従業員数が20人以上の中小企業調査結果(450社回答)によると、製造業の業況判断DIは前期比7・8ポイント増の4・4で、4期ぶりにプラス景況となった。非製造業では同13・8ポイント減の1・2となり、製造業と非製造業で対照的な景況感となった。
製造業の業種別業況判断では、窯業・土石が前期DI0から35に大幅増加したほか、生産用機械も前期DI10から20まで倍増した。一方、前期けん引した飲食料品が前期DI31から6に大幅低下。印刷・同関連も前期DI29から10まで低下した。金属製品および木材・木製品はいずれもマイナス幅を縮小したものの、プラス景況には至らなかった。非製造業の業種別では、卸売業と小売業が前期マイナス景況からプラス景況に転じたものの、前期好調だった飲食サービス業がDI46から26に大幅低下。運送業は前期DI24から14に低下し、不動産業も前期DI17から11となった。建設業は前期DI5から▲3とマイナス景況に転じている。売上DIでは製造業が前期比2・2ポイント増の6・6、非製造業は同11・1ポイント減の14となっている。
また、従業員が20人未満の小規模企業調査結果(665社回答)では業況判断DIが前期比1・5ポイント減の▲17・1と2期連続でマイナス幅が拡大した。製造業をみると前期比0・6ポイント減の▲22・5、非製造業では同1・6ポイント減の▲16・4。
業種別では情報通信業が前期比25ポイント増の▲0・0、運輸業が同21・4ポイント増の35・7、小売業が同4・1ポイント増の▲25・1、サービス業が同3・2ポイント増の▲24・1、建設業が同3・6ポイント減の▲9・8、卸売業が同11・5ポイント減の▲21・5、飲食店・宿泊業が同12ポイント減の0・0となった。
次期(2024年7月~9月)の全産業DIは、中小企業が前期比1・1ポイント減の2・8。小規模企業は同4・9ポイント悪化し、▲22と予想している。業況判断指数とは、「良い」と回答した企業と「悪い」と回答した企業の割合の差を示している。