NEWS

中小企業DIは新型コロナ影響悪化を継続 日本公庫福岡支店


小規模は7期連続減

㈱日本政策金融公庫福岡支店(福岡市博多区博多駅前3丁目、中谷正一支店長)が発表した2020年7月から9月までの九州地区「中小企業動向調査」結果の業況判断指数(DI)は、中小企業が前期(2020年4月~6月)比5・3ポイント増の▲44・8とやや改善したが、6期連続でマイナス景況となった。
従業員数が20人以上の中小企業調査結果(596社回答)によると、製造業では電気機械や輸送用機械が前期より50%程度DI指数が好転したがマイナス景況を脱却するには至らず、飲食料品および窯業・土石、金属製品、生産用機械などは前期より低下。ほとんどの業種が新型コロナウイルス感染症の影響で厳しい状況が続いている。非製造業も同様で、宿泊・飲食サービス業がDI▲100に達しているほか、卸売業も低下。建設業や運送業、小売業、サービス業は前期よりやや改善したものの、いまだ▲20~▲40の範囲でマイナス景況が続いている。売上DIでは製造業が前期比4・2ポイント減の▲52・7、非製造業は同5・5ポイント回復し▲44・6となっている。
また、従業員が20人未満の小規模企業調査結果(708社回答)では前期比10・3ポイント縮小し▲60となったものの、7期連続マイナスなった。業種別では運輸業が前期比19・8ポイント増の▲58・8、建設業が同16・8ポイント増の▲18、小売業が同13・6ポイント増の▲54・5、サービス業が同11・8ポイント増の▲66・4となるなど、すべての業種でマイナス幅が縮小したが、いずれもマイナス景況を打破できず、厳しい状況が続いている。
次期(20年10月~12月)の全産業DIは、中小企業、小規模企業のいずれも改善の兆しが不透明で閉塞感が強いことから、中小企業は前期比2ポイント増の▲42・8、小規模企業は同2・7ポイント減の▲62・7と予想している。業況判断指数とは、「良い」と回答した企業と「悪い」と回答した企業の割合の差を示している。

2020年11月3日発行