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中小企業支援、取引適正化の促進など4項目を重点分野に 福岡商工会議所


週刊経済2023年4月4日発行

2023年度事業計画

福岡商工会議所(谷川浩道会頭)は3月23日、2023年度の事業計画を発表、「中小企業の経営力強化を後押しし、福岡の活力を創出する」をテーマに会員企業が直面する経営課題の解決などの施策を取り組む。
経営課題の解決に向けた施策では①取引適正化の促進②人材の確保・育成③デジタル化・DXの推進④経営力強化・事業承継など4項目を柱とした施策を展開。取引先適正化の促進では、エネルギー・原材料価格等の上昇に伴うコストが増大する中、中小企業が適切に価格転嫁を進める取り組みを実施、5月16日に電気ビルみらいホールで官民による決起大会を予定しているほか、「パートナーシップ構築宣言」の周知と登録の促進を目指す。人材の確保・育成では、産業雇用安定センターとの連携事業、採用支援ウェブサービスの提供などによるキャリア人材の確保を強化する。デジタル化・DX化の推進では、新たに専門家・専門企業で構成する支援コンソーシアムを発足させ、包括的なIT導入・DX支援などをスタートさせるほか、相談窓口の増設や専門家の派遣、来年10月からスタートする消費税インボイス制度、電話帳法対応に関するセミナーの開催などを強化する。また、販路拡大・ビジネス交流の促進では、「Food EXPO Kyushu」をはじめとする食関連の販路拡大やクリエイターのマッチング、PR事業、観光事業支援の観光商談会、流通センターまつり事業、モノづくりビジネス交流会などの事業を強化する。そのほか、今年度は「歴史・文化を活かしたまちづくり」をキーワードに、福岡の歴史・文化を活かしたまちづくりと観光振興に関する調査・研究、有識者を交えた研究会、調査・研究の結果を踏まえた行政への提言などを計画している。
谷川会頭は「地域の中小企業が直面している経営課題は“コロナ禍”からエネルギー・原材料高騰、円安の急伸、人手不足など“コスト増”にシフトしている」と強調。1月5日の賀詞交歓会で今年のキーワードとして掲げた「自彊(じきょう)改新」を引き合いに「長かったコロナ禍をようやく乗り越えつつある。成長のために自ら励み、未来を起こす事業者を伴走型で支援していきたい」と方針を述べ、「頼りになる会議所、役に立つ会議所、行動する会議所、そして東京では“吠える”会議所として活動していきたい」と締めくくった。