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中央区今川1丁目にEVカーシェアのステーション 新出光


週刊経済2024年3月5日発行号

停電時にはマンション共用部に電力供給可能

石油製品販売大手の㈱新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長兼グループCEO)は3月1日、中央日本土地建物㈱(東京都千代田区霞が関)が所有する新築賃貸マンション「バウスステージ大濠」の共用駐車場にEV(電気自動車)カーシェアリングのステーションを設置し、サービス提供を開始した。
新出光では2022年度からの中期経営計画で掲げる「モビリティ分野の新規事業創出」の第1弾として、昨年1月から法人・自治体向けにEVカーシェアリングサービス「idEV(イデブイ)」の提供を九州管内で開始していた。同マンションは大濠公園の西側、鳥飼藤崎線沿いの南当仁小学校の北向かいに立地。開設したステーションには当初、日産「リーフ」1台を設置。24時間年中無休で営業し、マンション入居者だけでなく近隣住民もEVカーシェアを利用できる。また、BCP対策としてV2H(充放電器)システムを活用し、災害などによる停電時にはマンション共用部への電力供給が可能。同社では「CO2削減による環境への配慮、カーシェアによる利便性、緊急時の安心を提供できるidEVのステーションを今後も増やしていきたい」と話している。
idEVは社用車・公用車をEV化しその車両をカーシェアリングして活用するサービス。自動車事業と電力事業を展開する同社の強みを生かし、法人・自治体向けに車両の効率活用だけでなく、充電管理や充電状況の見える化といったEVエネルギーマネジメントを提供する。