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中国向け個人宅配サービスを開始 タウンズサンクス
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週刊経済2021年5月25日発行
6月から
国際物流の専門会社㈱タウンズサンクス(福岡市東区馬出、飯田剛也社長)は6月1日から中国向け個人宅配サービスを開始する。
同社は郵便・メール便、宅配便のコスト削減を支援する㈱タウンズポスト(同)が2019年8月に設立した新会社。同社のネットワークを生かし、国内のシステム開発、資材、倉庫、貿易会社などあらゆる企業と協業し、同年12月に中国最大手の国営物流会社「SINOTRANS(シノトランス)」と提携したことで、今回、安全と信頼性の高い同国の宅配ルートを構築した。同社が提供する航空宅配サービス「サンクスエクスプレス」は、日本国内の通販事業者に提供し、近年加速する越境ECを物流面からサポートする。比較的少ない荷量にも対応できるのが特徴で、通常、輸出入通関手続きにはスモールパッケージ(SP)と一般貨物に分けられ、特にSPは内容物申告の煩雑さから参入障壁が高い分野だという。また、利用率が高い国際郵便「EMS」は、近年安全性の面から開封検査率も高くなり、通関での没収や返送、再発送費用によるコスト増大も課題となっている。同社は政府との強固な関係を築いたことでこれらの課題をクリアしたほか、関税を抑えたコスト削減を打ち出した。
発送手順は、事業者が注文商品をパッキングした後、外箱に識別用バーコードシールを貼り、出荷データをタウンズサンクス宛に送付。指定倉庫に貨物を発送するか集荷依頼があれば同社が対応する。通関業務の㈱テクニカル・ノア(大阪府泉佐野市、古川友治社長)と提携し、関西国際空港から航空便を発送する。サイズ目安は最小15×11×0・5㎝。最大80×80×80㎝、重さ50㎏。
同サービスの正規代理店はタウンズポストを核とした5社に厳選し、今後は2次代理店という位置づけでパートナー企業を増やし販路を拡大していく。飯田社長は「世界規模で展開するシノトランスとの業務提携は日本国内でも数社しかない。日本から中国への航空貨物市場は3兆円といわれ、将来的には3割をとっていきたい。まず3年以内に月間100万個の発送を目指す」と話している。
タウンズポストは2004年設立。資本金1050万円。売上高32億円(2020年2月末。従業員数9人)