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不動産事業など「非ガス事業」への投資拡大  道永幸典西部ガス社長


26年度までに売上構成比5割目指す

西部ガス㈱(福岡市博多区千代1丁目)の道永幸典社長は、ふくおか経済新年号で2019年度にスタートした新規事業について振り返ったほか、今後の事業構造変革への意欲を示した。
—19年はホテルや温浴施設の開業など新規事業が相次いだ。
道永 6月には熊本市に全98室のビジネスホテル「&and COMFY HOTEL(アンドコンフィホテル)熊本城ビュー」を開業した。稼働率も好調で、今後も計画通り85%を超えて推移する見通し。温浴施設は12月、福岡市西区小戸に「ヒナタの杜(もり)」を開業した。温浴事業はエネルギーを中心としたサービスを提供する当社グループと親和性が高く、シナジーも期待できる。
—不動産事業の海外展開について。
道永 タイに初の海外現地法人を設立した。現地デベロッパーとの合弁で戸建分譲事業を進めているほか、コンドミニアムを購入し、転売や賃貸での収益を見込んでいる。タイに続きアメリカでも現地法人を設立し、現地の不動産投資会社と共同で収益不動産開発事業を進めている。事業展開を考える上で、不動産市場が活況な海外は今後も重要な選択肢だが、優良な案件に関しては海外に限らず、地域や建物種別を考慮しながら柔軟に取り組みたい。
—11月に発表した新中期経営計画「スクラム2022」について。
道永 現在の中計を継承し、26年度までにガスエネルギー以外の事業の売り上げを全体の5割に引き上げるという目標を掲げている。ガスエネルギー事業が中核であることは変わらないが、それに次ぐ柱として不動産事業や国際エネルギー事業などへの投資を強化する。

2020年1月7日発行