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上川端町に5階建て異業種連携オフィス   吉原住宅   築50年のアパートを改装


 不動産業の吉原住宅有限会社(福岡市中央区大名2丁目、吉原新社長)は4月29日、同市博多区上川端町の築50年の五階建てアパートをSOHO(自宅兼事務所)対応型オフィスとしてリニューアルオープンする。
 これは、同社所有の賃貸アパート「冷泉荘」を若い企業家を対象に事務所やギャラリー、作業場として貸し出すもの。建物の耐久年数を迎える3年後まで、異業種が集まるコミュニケーション施設としてビジネス、芸術の発信地にしていきたい考え。
 場所は上川端商店街とホテル「冷泉閣」間の路地。敷地面積は330.57平方m。地上5階、地下1階建てで鉄筋造り。計25室、一部屋は32~36平方m。入居者は同社と面談後、3年間の定期借家契約を結び、現在22室の入居が決まっている。30代前半の男女が中心で、さまざまな業種の入居者同士が、勉強会や部屋の公開、地域活動への参加を条件に入居しているという。
 吉原取締役部長は「建て替えとなる3年後までに、ここから若い人たちの新しい文化やビジネスが誕生する、福岡の情報発信源となるような物件にしたい」と話している。

 リノベーション事業で学生を本格起用

 また、同社は4月下旬をめどに、賃貸マンションのリノベーション事業に学生デザイナーを本格起用する。
 同市博多区駅南4丁目に所有する築40年の「山王マンション」45戸のうち、改修を必要とする2室を学生のデザインでリノベーションするもの。
 昨年、福岡コミュニケーションアート(福岡市博多区石城町)の生活デザイン科の学生を対象に、課外授業として同物件のデザインを募集したのがきっかけ。改修は実際に学生が授業の一環として、1年かけてデザインからプロモーション、工事までを手がける。
 吉原取締役部長は「学生の独創的なデザインを取り入れた新しいスタイルの住宅として、オリジナルのリノベーション物件を増やしていきたい」と話している。
 同社は1965年9月設立、資本金500万円、従業員数10人。売上高は1億6,000万円。