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ワンビル3階に複合文化施設スパイラルを誘致 西日本鉄道
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週刊経済2024年9月11日発行号
来年春、九州初進出
西日本鉄道㈱(以下西鉄、福岡市博多区博多駅前3丁目、林田浩一社長)は7月19日、同市中央区天神1丁目の福ビル街区に建設中の「ONE FUKUOKA BLDG.(略称ワンビル)」3階に来年春の開業予定で複合文化施設「スパイラル」を誘致する。
スパイラルは1985年、東京・青山にオープンした複合文化施設を拠点とするアートセンター。「生活とアートの融合」をテーマに、多種多彩なアートプログラムを発信すると共に、日常生活にアートを取り入れる提案を展開している。一方、ワンビルでは「天神の中心で多様なヒト、モノ、情報が重なり合うことで新たな価値を構築する〝創造交差点〟」を開発コンセプトに掲げており、国内のアートシーンを牽引してきたスパイラルとワンビルの協働で日常的にアートに触れてもらえる機会を創出し、地域に魅力ある文化価値を還元するとともに、天神の都市機能向上を目指す。
スパイラルとして九州初進出となるワンビルでは、アートを軸にショップ・カフェ・ギャラリーを備えた新しい複合ショップを展開。店舗面積は約320㎡。ビル内のオープンスペースの一部のアート管理も担うほか、若手作家の発掘・育成・支援を目的とする〝福岡版SICF(アートフェスティバル)〟の実施などを通じて、福岡で盛り上がるアートシーンのさらなる認知向上・裾野の拡大に寄与していく。またワンビルでは、福岡市が推進するFaN事業の一環として9月に開催される「ART FAIR ASIA FUKUOKA 2024」に参画。同20日のトークイベントにワンビルのアートに携わるメンバーが登壇し、ワンビルとしてのアートへの思いや構想を伝える予定。
ワンビルは福岡ビルなど3棟を一体的に建て替える同社単独では最大規模の開発で、オフィスや商業、ホテル、カンファレンスで構成する大型複合ビルとして今年12月末に完成予定。敷地面積が約8600㎡。建物は高さが約97mで、地上19階、塔屋1階、地下4階建て。延べ床面積が約14万7千㎡。地下2階~地上4階が商業、地上8階~17階がオフィス、18、19階がホテル、6、7階がスカイロビー・ビジネスゾーン、5階が設備、地下3、4階が駐車場を予定。
タイ・バンコクに2店舗目のホテル開業
また同社は9月9日、タイ・バンコクに「西鉄ホテル クルーム バンコク シーロム」をオープンした。
2020年5月に開業した「ソラリア西鉄ホテルバンコク」に続きタイへの出店は2店舗目。「CROOM」ブランドとしては海外初展開でさらなる顧客層の拡大を図る。タイ・バンコクのシーロム地区中心部に位置し、BTS(高架鉄道)サラデーン駅から徒歩1分、MRT(地下鉄)シーロム駅から徒歩5分と交通アクセスに優れた立地。周囲は日系企業が多数進出する市内有数のビジネス街で出張利用などが見込めるほか、繁華街にも近接していることから観光需要も期待する。ホテルの運営はソラリア西鉄ホテルバンコクを手掛けるNNRホテルズ インターナショナル(タイランド)社(長﨑精治社長)が担う。
敷地面積は2114㎡。建物は鉄筋コンクリート造りの地上8階・地下1階建てで、延べ床面積が1万32㎡。1階がフロントロビー、ラウンジ、2~8階が客室(3、4階の一部はジム)、地下1階が朝食会場、コワーキングスペース。客室はダブル(133室)をメインにツイン(21室)とステイルーム(18室)全172室。ステイルームにはキッチンや洗濯乾燥機などを備え、中長期の連泊需要にも対応する。朝食時間帯以外は会場をコワーキングスペースとし、テレビモニター付きのミーティングルームも設置した。日本語対応可能なスタッフも在中する。9月30日まで開業記念プランも販売中。