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ルヴァンカップでクラブ創設以来初の決勝へ アビスパ福岡


週刊経済2023年10月24日発行号

11月4日国立で浦和と対戦

サッカーJ1のアビスパ福岡㈱(福岡市東区香椎ふ頭1丁目、古屋卓哉社長)は、10月15日に開催されたサッカー・YBCルヴァンカップの準決勝第2戦で名古屋グランパスに勝利し、クラブ創設以来初の決勝進出を果たした。
ルヴァンカップは国内三大タイトルの一つで、同一企業の協賛で最も長く開催されたプロサッカー大会としてギネスに登録されている伝統の大会。グループステージはJ1全18チームとJ2の2チームの計20チームを5グループに分け、各グループでホーム&アウェイ方式の2回戦総当たりのリーグ戦で戦う。5グループの1位と、2位のうち成績上位3チームの計8チームがプライムステージに進出し準々決勝、準決勝と勝ち上がっていく。第1節はリーグ戦と並行して今年3月から始まり、アビスパ福岡(長谷部茂利監督)は10戦で勝ち進んできた。
準決勝は10月11日、第1戦をホームのベスト電器スタジアム(同市博多区)で1-0で制し、2戦目はアウェイの豊田スタジアム(愛知県豊田市)で、前半5分にウェリントンのゴールで先制勝利。2戦合計2-0でクラブ史上初の決勝進出を決めた。九州勢の決勝進出は2008年に優勝した大分以来15年ぶりという。
決勝は1試合のみで11月4日、国立競技場(東京都)で開催。対戦相手は同じく勝ち上がってきた浦和レッズ(さいたま市)で、1996年にJリーグに参戦した福岡にとって、初のタイトルまで残り1勝となる。同社では「アビスパ史上、今が一番おもしろい」といったキャッチフレーズを掲げ、28日にホームで開催される横浜マリノス戦で2万人超の観客動員を目指す「アビスパ2万人プロジェクト」を始動。ポスターの掲出や28日までの期間限定で福岡市地下鉄の6両1編成をジャックした「アビスパトレイン」を走らせるなど、ファン、サポーターづくりに奮闘している。同広報活動には福岡出身でタレントのなかやまきんに君がサポートしている。
同社は1994年9月設立、資本金3億6009万円。出資企業・団体の多くは福岡市に主要拠点を置く企業で、取締役にはコカ・コーラウエスト㈱、福岡市、九州電力㈱などの幹部が就いている。