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モビリティ分野の新規事業推進の専門部署 新出光
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週刊経済2022年4月26日発行
取締役会の直轄組織として新設
石油製品販売大手の㈱新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長兼グループCEO)は4月1日、取締役会の直轄組織としてモビリティ分野の新規事業創出を推進する専門部署「MFI(モビリティサービス・フロンティア・イノベーターズ)推進室」を新設した。
今年度から始動した新中期経営計画「Innovation99」では、前中計で成長戦略を推進してきた4分野6事業のうち、「ドライブ分野」を、EV関連サービスや移動送迎サービス・カーシェアなど幅広い移動に関するサービスの展開を目指し「モビリティ分野」に改称。脱炭素化の流れや2030年以降のトレンドを俯瞰(ふかん)し、新しいことにも挑戦していく中、特に成長戦略を加速する自動車事業では、昨年1月に始動した新規事業創出に向けた自動車プロジェクトの具現化を目指し、専門部署を設置した。
MFI推進室は部と同等の組織で、設置期間は来年3月末までを予定。室長には山浦伸一郎・前㈱イデックスオート・ジャパン常務が就任し、室員は兼任含め18人で構成。今後、将来的・長期的な自動車事業ビジョン達成に向けて組織と戦略を検討するとともに、各部門・グループ会社と成長事業について検討内容を取りまとめ、自動車事業の裾野拡大を図っていく。
EV導入支援のREXEVと業務提携
また同社は3月28日、企業・自治体向けの電気自動車(以下EV)導入支援やEV運用システム提供事業の㈱REXEV(レクシブ、東京都千代田区、渡部健社長)と業務提携契約を締結した。
REXEVは神奈川県小田原市でのEV特化型カーシェアリングサービスの運営などに実績を持つベンチャー企業。新出光では、REXEVのEVカーシェアとエネルギーマネジメントのノウハウやプラットフォームを活用して、EV導入に関する課題を総合的に解決するサービスを提供する狙い。今後、EVのシェアリング機能を活用し、グループを挙げて導入費用や維持費の負担軽減、車の稼働率向上や電力の有効活用などの仕組みを確立し、今年10月をめどにサービスを開始。顧客に向けたソリューション営業を展開する。
REXEVは2019年1月設立。資本金1億円。社員数は21人。EVカーシェア特有のノウハウを提供するほか、EV車両管理、電力マネジメント、カーシェアリングのシステムを統合したプラットフォームをベースに、イデックスグループ専用のEVカーシェアシステムやアプリを開発する予定。