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マンション敷地売却制度を活用した建て替え 東京の旭化成不動産レジデンス


週刊経済2021年5月11日発行

福岡市の第一号案件

旭化成グループで、老朽化マンションの建て替え事業や分譲マンションの開発事業などを展開する旭化成不動産レジデンス㈱(東京都千代田区、兒玉芳樹社長)は、福岡市中央区渡辺通2丁目の分譲マンションを建て替える。今年5月に着工し、2024年9月の完成を目指す。
1973年完成で築48年の9階建て分譲マンション「パール福岡」(住宅85戸、店舗6戸)が、外装や設備の老朽化、新耐震設計基準を満たしていないことから、マンション建替法の「マンション敷地売却制度」を利用した建て替えを初実施する。この制度は不動産会社などに敷地を売却し、住民はその代金を元手に建て替えられたマンションに再入居したり、別の住居に引っ越したりする仕組みで、耐震性が不足するマンションは所有者の5分の4以上の賛成といった条件を満たせば、全員一致でなくても敷地を売却し分配金を取得できる。同制度を活用した取り組みは福岡市の第一号案件。
場所は城南線の「薬院駅前」交差点北側。建物は鉄筋コンクリート造の19階建てで延床面積は1万2466㎡。総戸数は133戸(住宅130戸、店舗3戸)で構成する。間取りは1Rから4LDKで、専有面積は30・75㎡から111・98㎡となる。マンションの区分所有者4割が建て替え後も住戸を取得希望しているという。旭化成ホームズの広報室では「マンション建て替えプログラムは着工ベースで38件目」と話している。
同社は1994年1月設立。資本金32億円。従業員534人(2020年4月現在)。