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ベンチャー企業等から協業アイデアを募集 新出光


オープンイノベーションプログラムを初開催

石油製品販売大手の㈱新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長兼グループCEO)は8月、ベンチャー企業(VB)や大学(学生)などの外部に同社が解決すべき課題やリソースを提供し、協業による新規事業や新サービスの創出を目指すオープンイノベーションプログラムを立ち上げ、8月9日から特設サイトを開設しアイデア募集を開始した。
同社では福岡県主催のオープンイノベーションプログラムへの参加はあるが、自社開催は初めて。今年4月には地場企業のオープンイノベーションを加速させる「九州オープンイノベーションファンド」に出資しており、こうした取り組みを通じて、ベンチャー企業などと新規事業・サービス創出の機会を積極的に生み出すことで、自社事業のさらなる活性化と福岡を中心とした九州全体の経済発展や地域活性化に貢献していく狙い。
今回の募集テーマは①車での移動に関する新たなサービス(移動前、移動中、移動後にそれぞれ提供できるサービス)②働き方に変化を与える新たなサービス(「AI」「コワーキング」「セキュリティ」をキーワードとした新たなサービス)③九州の地域課題が解決できる新たなサービス(訪日客向けサービス、安心して生活できるアクティブシニアを含んだ高齢者向け生活支援サービス)④その他同社グループと協業して実施できる事業―の4テーマ。応募条件は九州へ貢献できるご提案であること、同社グループと協業が可能な企業や学生の2点。
提供可能なリソースは次の通り。同社グループが展開する石油、自動車、オフィス、電力、不動産、食と暮らしの6事業。同社グループが九州圏内で運営するSS(ガソリンスタンド)約300店舗(直営約130店舗、FC店約170店舗、ローソンとの複合店3店舗含む)、バジェット・レンタカー約60店舗、コメダ珈琲店11店舗、ローソン単店舗5店舗、WASH ハウス2店舗。陸運会社、社有車を多く保有している会社、学校や病院、工場を有している会社など法人顧客7万社超。自社クレジットカード会員や同社グループのLINE会員、その他顧客など個人顧客30万人超。
今後のスケージュールは9月6日と11日に福岡市中央区内で説明会を開催し、9月末に募集を締め切る。10月上旬に一次書類審査、11月下旬に二次審査、来年1月中旬に最終選考会(プレゼン審査)を経て、2月下旬に外部向けに成果報告会を実施する予定。審査・選考は新規事業や新サービスの実現性と事業やマーケットの成長性を基準にグランプリ(賞金15万円)、準グランプリ(同10万円)、優秀賞(同5万円)を選定する。受賞者との協業方法は業務提携や資本提携を想定している。

2019年8月27日発行