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ベンチャー企業など対象の独自ファンド設立  西日本シティ銀行


第1号案件としてKyuluxに投資決定

福岡市内 ㈱西日本シティ銀行(福岡市博多区博多駅前3丁目、谷川浩道頭取)は9月28日、ベンチャー企業などを対象とした独自のファンドを設立し、第1号案件として次世代有機EL発光材料の開発・販売、㈱Kyulux(同市西区九大新町、安達淳治社長)への投資を決定したと発表した。
同行ではこれまで、大学発ベンチャー向けのQB第1号ファンドや農林水産業の6次化を対象とするNCB九州6次化応援ファンドの運営に関与してきた。今回、今年度始動した中期経営計画の一環として、幅広い業種のベンチャー企業や第2の創業を目指す企業を対象とする総額20億円のファンドを組成することで、創業支援のファンドラインナップを充実させ、金融支援の体制を強化した。今後も資金供給機能とコンサルティングサービスの一層の拡充を通じて、積極的に創業支援を行い、地域産業の発展や雇用の創出に貢献していく方針。
ファンドの名称は「NCBベンチャー投資事業有限責任組合(愛称・NCBベンチャーファンド)」。ファンドの運用主体となる無限責任組合員は同行の100%出資子会社で今年9月に業務を開始した㈱NCBベンチャーキャピタル(同市中央区天神2丁目)。ファンドの出資者となる有限責任組合員は同行。払込方式はキャピタルコール方式(要求払込型)。存続期間は今年7月31日~30年6月30日の約10年間。
Kyuluxは九州大学発のベンチャー企業で、九大やハーバード大学からライセンスを得た技術を基に、レアメタル不使用、高いコストパフォーマンス、長寿命かつ高純度の発色、高効率な発光の全てを実現する有機EL発光材料を開発している。大学発ベンチャーを支援するQBファンドからも出資を受けており、その有機EL発光材料はスマートフォンやテレビなどの液晶ディスプレイに代わる次世代ディスプレイ材料として注目されているという。

2020年10月6日発行