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プロ人材活用に関する協定締結 福岡県とトヨタ自動車九州
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週刊経済2021年7月27日発行
中小企業の課題解決図る
福岡県(服部誠太郎知事)とトヨタ自動車九州㈱(宮若市上有木、永田理社長)は7月14日、「福岡県プロフェッショナル人材戦略拠点事業における人材活用の推進に関する協定」を締結した。
県では2016年2月、内閣府の「まち・ひと・しごと創生総合戦略」推進のため「福岡県プロフェッショナル人材センター」を開設、県内企業とプロ人材のマッチングに取り組んできた。この一環として、同社で商品開発、品質管理や生産性向上などの実務経験を持つ人材と、県内の中堅・中小企業をマッチングし、企業の課題解決を図る。トヨタ自動車九州では副業・兼業を認めていないが、自社の業務と並行し、勤務時間の範囲内で外部での活動を認める「複業」の形式で人材を派遣する。
調印式で、服部知事は「県プロ人材センターではこれまで329件の成約実績があるが、多くは首都圏の人材と県内中小企業で、県内企業と協定を結ぶのは今回が初めて。県経済の原動力であり、雇用の8割を担う中小企業の発展なくして地域の発展はない。マッチングを全力で支援し、今後さらに他の企業や大学とも連携していきたい」、永田社長は「当社は、ものづくりの中で『トヨタ生産方式』などを教育し、実践している。こうした従業員の経験やスキルが、地域の企業の役に立ち、当社の従業員の励みにもなるのではと考えた。マッチングを図り、地域の皆さんのお役に立ちたい」とあいさつした。トヨタ自動車九州人財開発部の松岡義幸主査は「通常、当社では入社から継続して働き続ける社員や、グループ内での異動が多い。『複業』という新たな形を取り入れることで、キャリア意識の変化など、当社にとっても人材育成面でメリットがあると見込んでいる」と話している。