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ビジネスデザインコンサルティング会社を子会社化  シノケンインテリジェントテクノロジー


REaaS展開の中核に

㈱シノケングループ(福岡市中央区天神1丁目、篠原英明社長、以下シノケン)傘下で、不動産テックの㈱シノケンインテリジェントテクノロジー(東京都港区、青柳和洋社長、以下SKiT)は3月、ビジネスデザインコンサルの㈱POINTEDGE(東京都渋谷区、友松哲也社長、以下POE)の全株式を取得し、子会社化した。
シノケンが提唱するREaaS(Real Estate as a Service=不動産のサービス化)の推進に向けた不動産テックを活用したUX(User Experience=顧客体験)やサービスの開発をPOEが担当する。
POEは、UX(顧客体験) ベースのビジネスプロセスリデザイン、コミュニティマネジメントに強く、大手企業向けのウェブデザインやアプリ開発、ブランドデザイン、デジタル化の推進支援等、数多くの実績を持つ。SKiT が不動産テックを活用した新商品及びサービスの企画・開発を手掛け、POEがそのUXデザインやブランディング、コミュニティマネジメントを通したアプリやソフトウェアの開発を担う。シノケンの篠原社長は「POEについては、シノケングループのイノベーション部隊というイメージで、REaaS展開の中核を担ってほしい」と話している。
POEは2017年1月設立、資本金は500万円、これまで大手企業を含め50社を超える企業へアプリ開発やブランドデザイン等のサービス納入実績を持つ。

インテリジェントアパートに顔認証機能

また同社は、シノケンが展開するインテリジェントアパートメントの各部屋に顔認証機能を採用することを決定した。
インテリジェントアパートメントは昨年7月からスタートしており、家電の遠隔操作やスマートロック、室内のセンサーによるセキュリティなどを備えているが、さらにセキュリティを向上させるため新たに顔認証機能を加えるもの。各部屋のドアに設置したカメラで登録した顔を認証して開錠する仕組みで、従来の機能同様、入居者は無料で利用できる。顔認証はセキュリティ面のニーズの高さから様々な業界での活用が拡がっており、不動産業界でも分譲マンションの集合玄関などで採用されるケースが増えているが、賃貸住宅の各部屋への設置はまだ一般的ではないという。
また顔認証とともに「キーシェア機能」も新たに搭載、スマホにダウンロードしたアプリの操作で、ユーザーが指定する相手に鍵の開錠権限を付与することができる。期限付きの開錠権限も発行できるので、スマホ上での合鍵シェアや、与えた権限の解除をユーザーが自由にでき、ユーザーの外出中に家族の方の訪問があった際や、友人が一時的に数日間滞在する際など、物理キーを直接渡さなくてもスマホの操作で実行できる。顔認証機能は現在実証中で、本格的な導入開始は今期中を予定しているという。篠原社長は「顔認証もいずれは賃貸住宅のスタンダードになると思う。われわれはそれらの開発、実装を今後も先行して進めていきたい」と話している。

2020年4月14日発行