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ドローンを使用した災害支援の実証事業 トルビズオン


週刊経済2022年9月21日発行

大和ハウスグループと連携

ドローンを使用した上空シェアリングサービス「ソラシェア」を運営する㈱トルビズオン(福岡市中央区天神1丁目、増本衛社長)は9月1日、「ドローン空域構想 SKY―D」が福岡市実証実験フルサポート事業に採択されたと発表した。
ドローン空域構想SKY―Dは、ドローンが自由に飛行可能な「空の道」を創造することで、空から災害支援や配送などを可能とするプロジェクト。同社と大和ハウスグループで、マンション管理事業などの大和ライフネクスト㈱(東京都港区、竹林桂太朗社長)、パーキング事業の大和ハウスパーキング㈱(東京都大田区、中前隆志社長)、貨物自動車運送などの大和物流㈱(大阪市西区、木下健治社長)の4社で連携し、ドローンを使用した災害支援を進めていく。実証実験の概要は、市内で災害時などの緊急事態を想定し、災害時の目印を想定した旗を設置、大和ライフネクストの管理物件の屋上や、大和ハウスパーキングが管理するパーキングから、ドローンを上空まで垂直に飛ばし、旗を撮影するもの。撮影が可能な範囲や画質を検証するほか、WiFiの電波などドローンの飛行に影響を与える空の障害物なども確認するとともに、自治体が設置しているカメラ映像を補完する映像が取得可能かを検証する。都市部の上空にドローンを飛行させるため、管理物件や駐車場に対し、土地・建物所有者との合意形成を行い、同社の「ソラシェア」上でドローンの離着陸地点のポートとして登録する。増本社長は「過疎地などと異なり、都市部の福岡市の上空でドローンを飛行させることは容易ではない。第一段階として、福岡市でドローンを活用した災害支援の枠組みづくりを推進していく。ドローンに対する市民の方々の理解と、社会的受容性が高まった段階で災害時以外の平時においても使用可能なドローン配送網へと応用していきたい」と話している。
同社は2014年4月設立。資本金は3250万円。従業員は13人。