NEWS

デジタル技術の利活用による共生社会実現の連携協定 田川市とNTTドコモ九州支社、NTTコミュニケーションズ


週刊経済2022年10月4日発行

 田川市(二場公人市長)と㈱NTTドコモ九州支社(福岡市中央区渡辺通2丁目、根本浩二執行役員支社長)、NTTコミュニケーションズ㈱(東京都、丸岡亨社長)は9月27日、「デジタル技術の利活用による共生社会の実現に関する連携協定」を結んだ。地方自治体とNTTドコモグループ2社による3者間の協定は九州初。
5G(第5世代移動通信システム)、AIの活用によるスポーツ振興やデジタル技術を活用した地域経済の活性化、地域公共交通の利便性向上などを目的としたもの。連携の第一弾事業として、10月に同市で開催される車いすラグビー日本選手権大会予選の模様を、昨年度実証したローカル5Gと今年度導入するAIカメラを活用して自動映像配信(ライブ)する。地方自治体によるAIカメラ(ピクロセット)の実装(事業展開)は全国2例目、九州では初めて。
田川市は、まちづくりの指針となる「第6次田川市総合計画」において「共生社会の推進」を掲げ、東京2020パラリンピックでの海外選手のキャンプ地誘致を契機に、総合体育館のバリアフリー化やバリアフリー対応の合宿施設の整備などユニバーサルデザインの街づくりを進めてきた。現在では、この成果をレガシーとして新たな事業への取り組みを目指しており、その一環として昨年度からデジタル技術(ローカル5G)を活用した障がい者スポーツの振興に力を入れている。田川市では「今後はさらに、障がいの有無にかかわらず、市民が誰一人取り残されることなく、生き生きと生活できる環境整備を図る」としている。
また、今回の連携協定に伴い3者では「日本全体の共生社会の実現に向けた取り組みを一層推進すべく、国のデジタル田園都市国家構想を踏まえて、5GやAI等のデジタル技術を積極的に利活用した新しい事業に取り組んでいきたい」と話している。