NEWS

タクシー・バスは利用客増も燃料費高騰が利益圧迫 第一交通産業4~6月期


週刊経済2022年9月6日発行

売上高は7・3%増の222億円

第一交通産業㈱(北九州市小倉北区馬借2丁目、田中亮一郎社長)の2022年4~6月連結決算は、売上高が対前期比7・3%増の222億1800万円、経常利益が同6・22倍の5億7300万円となった。
前期は3億円の損失を計上した営業利益は3億7600万円、同じく1億8700万円の損失だった純利益は3億400万円だった。主力のタクシー事業では一部の観光地などで落ち込みが続くなか、都市部では回復傾向にあり、まん延防止等重点措置の解除で行動制限がない状況が継続して利用者が穏やかに回復。売上高は同32・3%増の112億5500万円となった。セグメント損益は利益確保を見込んだものの、稼働の増加と燃料費が同56・8%増の3億5800万円に増加したため、2億5100万円の損失となった。沖縄地区の占める割合が高いバス事業は通勤・通学利用者の利用控えの継続のほか、観光地での観光客・インバウンド需要の落ち込みが続くなか、行動制限がない状況の継続で輸送人員が増加。売上高は同38・8%増の12億8200万円となった。セグメント損失は2億6800万円となった。
不動産分譲事業は完成物件の順調な引き渡しに伴う増収などで、プロジェクト用地の売却などを加えた売上高は同4・3%増の71億6600万円。セグメント損益は同15・1%減の4億2500万円。不動産賃貸事業の売上高は飲食ビルなどの入居率の回復で、同4・8%増の12億700万円。セグメント損益は、同5・6%増の6億1200万円。また、不動産再生事業では前年同期に大型物件の売却があった影響から、売上高は同91・3%減の1億9100万円、セグメント損益は同93・9%減の1400万円にとどまった。金融事業は期中平均融資残高の減少のほか、金利引き下げ対応及び新規貸付の減少などの影響もあり、売上高は同7・4%減の2億1400万円、セグメント損益は同20・2%減の1億1600万円となった。
今期の通期売上高見込みは前期比6・5%増の988億円、経常利益は同2・44倍の40億円を見込んでいる。