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スマホ位置情報使い観光人流を見える化 糸島市と九州大学


週刊経済2022年1月18日発行

「おでかけウォッチャー」活用第1号

糸島市(月形祐二市長)と九州大学(福岡市西区元岡、石橋達朗総長)は12月24日、スマートフォンアプリの位置情報を活用した人流分析技術を使い、観光動態分析の共同研究(糸島市協定大学等組織対応型連携研究事業)を実施すると発表した。
今回用いる分析技術は、2020年度から九州大学大学院システム情報科学研究院の荒川豊教授が代表として、九工大と民間企業(㈱ブログウォッチャー)と共同開発したもの。昨年11月に九州経済調査協会が地方自治体向け観光動態モニタリングサービス「おでかけウォッチャー」として商用化しており、今回はその活用第1号として、実用ベースとしての運用研究に取り組む。同技術を用いると、各観光地への来訪者数や周遊情報だけでなく、来訪者がどこから来たのかなどの情報を過去に遡って、日別に見ることができるとし、通常の調査では不可能だった天候や曜日、イベント開催の有無などの多様な要件を加味した観光客の動向分析を行うことができるという。
糸島市は「コロナ禍による地域経済の落ち込みに立ち向かい、元気な観光のまちづくりを持続していくために、この研究事業を通じ市内・近隣市の観光地との周遊状況や人々の属性を把握し、今後のPRや移動手段の確保、ツアープランの提案等、糸島の効果的・戦略的な観光事業の展開に活用していく予定」と話している。