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シャープ堺工場向けパネルの大型受注  日創プロニティ    国内最大の自動パネルベンダー導入


 昨年8月に福岡証券取引所の新興市場Qボードに上場した金属製品加工の日創プロニティ株式会社(福岡市南区向野1丁目、石田利幸社長)は、同社過去最大の大型物件として現在建設中のシャープ堺工場向け「クリーンルーム用パネル」および特殊加工品を受注し、3月下旬から量産を開始した。
 これは前期(07年8月期)のシャープ亀山工場への納入実績をもとに、堺工場向けも受注したもので、受注総額は3月下旬~10月の第1期工事分で5億円にのぼる見込み。現在、関西地区を中心に複数の大手電機メーカーの積極的な設備投資が発表されており、その大型パネルの需要に対応するため、同社では、山田工場(嘉麻市)第3工場内に約1億2000万円を投じて生産効率が2倍以上(最大ワークスで2m×4mのパネルも加工可能)の国内最大の特注自動パネルベンダーを導入し、4月末から本稼働させた。また、4月には新分野への加工領域拡大の一歩として三菱重工業向け「風力発電用部材」の加工も受注した。石田社長は「今期は昨年6月の建築基準法改正によるビル・住宅着工減などの影響や、昨年上場にエネルギーを注いだ分、営業に専念できなかったため通期業績を下方修正したが、12月に軌道修正した結果がここに来て大型受注に結びついてきた。今期業績にどれだけ反映させられるかは未定だが、引き続き他の案件も積極的に受注活動を展開していきたい」と話している。

 広島出張所を開設

 同社は、4月14日付で広島市安佐南区川内2丁目に広島出張所を開設した。
 これは中四国地区の既存顧客との密着度を高め、迅速な対応でサービス向上を図るとともに、新規顧客の開拓を図る狙い。責任者には千田泰広営業部係長を置き、当面は1人で広島、岡山南部、島根、四国を中心に営業活動を展開。初年度は年間8000万円の受注を目指す。受注増に伴い、順次増員していく方針。また、同日付で東京担当を2人置き、東京を中心とした首都圏営業も強化。4月末の約2週間で4物件を受注しており、石田社長は「長距離輸送に伴う輸送コスト高を懸念されるケースが多かったが、今回の受注でそれを補う製品のコスト競争力を証明できた。今後は中部・関西圏を含めて積極的に営業を強化していきたい」と話している。