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グリーンアジア国際戦略特区の指定法人に NSマテリアルズ 100億円投資で「ナノ蛍光体」増産
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ナノテクノロジー(超微細技術)を使用した素材開発を手掛けるNSマテリアルズ株式会社(筑紫野市立明寺、金海榮一社長)は2月19日、「グリーンアジア国際戦略特区」の指定法人に選ばれた。
同社は液晶ディスプレーの消費電力を抑えて高画質化する溶液「ナノ蛍光体」を生産拡大する新工場を、八女郡広川町の「久留米・広川新産業団地」内に建設し、来年12月の操業を予定している。今後5年間で総額100億円を投資して工場を増やし、月間生産量を現在の200キロから500倍の100トンに増強していく方針。今回の指定法人で、特区を活用した設備投資に対し、課税の特例措置として機械、装置など取得価額の最大50%の特別償却、または最大15%の税額控除を受けることができる。
50人を新規雇用、本社機能を福岡市に移転計画も
同社が量産するナノ蛍光体は、LED用の新しい蛍光体で、今後はテレビやスマートフォン向けの需要拡大が見込まれている。この量産技術を持つ企業は、米国2社と英国1社、そして国内では同社が唯一とされ、現在すでに、テレビメーカーなど30社以上から引き合いがあるという。計画ではまず、2017年12月までに30億円を投資して同産業団地内に新工場2棟を建設、月産20トンの量産体制を目指す。5年後の売上高は15年4月期の80倍にあたる200億円を見込む。来年12月までに50人の新規雇用を予定しており、5年後には250人体制を目指す。このほか、今年7月までに筑紫野市に研究開発センターを開設するほか、17年には福岡市への本社機能移転、18年の株式上場も視野に入れているという。同社では「今後、本格的に量産体制を進め、品質とコストの競争力を高めながら、世界に飛躍する企業になりたい」と話している。同社は06年5月設立。資本金3億1800万円。従業員数は30人。