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キズ修復、工期短縮のベランダ防水塗料開発 三州ペイント


メンテナンス需要で拡大へ

住宅向け塗装工事を手掛ける三州ペイント㈱(福岡市博多区博多駅前3丁目、八藤丸貴実社長)は補修塗装の工期を短縮できるベランダ専用防水塗料を開発し、3月から施工開始した。
木造戸建て住宅のベランダ防水として、近年広く普及している住宅繊維強化プラスチック(FRP)防水に使用するもの。従来、FRP防水メンテナンス工事に使われる保護塗料は、ポリエステル系やアクリルウレタン系が一般的で、それぞれ衝撃性が弱い、摩耗しやすいという欠点があった。同社が新開発した「コーテクトウォータープルーフFRP」は、樹脂の組み合わせや配合割合を工夫し、ゴムのような性質をもつ樹脂が含まれるアクリルウレタン樹脂の塗料を作り上げたことで、付着力や弾力性が高まり、強い力を受けてもキズが付きにくく塗膜がへこむだけで元に戻る自己修復性機能を実現。さらに、付着力向上により、塗料を定着しやすくする「下塗り」などの工程が不要になり、通常4、5日かかる工期をローラーで塗る容易な作業で1工程の1日ですみ、施工コストが2割程度抑えられるという。FRP防水はベランダにバスタブを設置するようなもので、防水層が劣化し漏水にまで至った場合は、FRP防水を再施工する必要があり、それを防ぐために10年に1回は定期的なメンテナンスが重要とされている。八藤丸社長は「年月が経ったリフォーム、メンテナンス需要を取り込むチャンス。自社施工で月170件を目標に業容拡大を目指していきたい」と話している。
同社は1991年創業、従業員約250人、売上高は約34億円。

2018年3月20日発行