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オフィス関連事業などグループ会社を再編 新出光


新出光不動産を完全子会社化

石油製品販売大手の㈱新出光(福岡市博多区上呉服町、出光泰典社長)は、4月1日付でオフィス関連事業4社を合併させ、新生・㈱イデックスビジネスサービス(略称IBS、同区店屋町、若杉佳昭社長)を発足するなどグループ会社を再編した。
これは2018年度までの中期計画で非石油事業をさらに強化し、石油、自動車、電力、オフィス、食と暮らし、不動産の6つの事業分野で成長を期す中、グループ経営の最適化で、26年の創業100周年に向けてさらに収益力や生産性、事業推進力の向上を図るもの。今回、新生IBS発足に先立ち、3月20日付で新出光が新出光不動産㈱(同区上呉服町、重岡敏一社長)を、自動車事業の㈱イデックスオート・ジャパン(略称IAJ、同市東区多の津3丁目、髙田敏道社長)が福岡、佐賀両県でSS(給油所)を展開する㈱イデックスリテール福岡(同市博多区上呉服町、仲野浩志社長)を完全子会社化している。
新生IBS発足では、人材派遣業の㈱イデックスヒューマンクリエイトを存続会社に㈱イデックスビジネスサービス、㈱竹内オフィス、㈱イデックスリースを合併させ社名変更。従業員は70人(契約社員含むと約220人)で、17年3月期の単純合算売上高は約60億円。合併で各社の知見とノウハウを集約し、グループのオフィス事業の成長戦略を加速させる。特に同社の提供価値を中小・中堅企業の働き方改革の支援と捉え、従来のアスクル代理店事業とOA機器販売事業、通信やICTサポート業務を再編し、新たに「オフィスリノベーション・ICTサポート・ビジネスイノベーション・ビジネスサポート」の4分野で、専門性を持った細やかなサービスを提供していく。
新出光が株式交換方式で新出光不動産を完全子会社化したことで今後、賃貸マンション開発・運営などで知見のある新出光不動産と16年4月に新設した新出光の不動産事業課との連携を強化し、不動産事業のさらなる拡大を目指す。
また、新出光からIAJがイデックスリテール福岡の全株式を取得し完全子会社したことで、バジェット・レンタカーや車販を中核事業とするIAJとSS運営を主業とするイデックスリテール福岡の機能や経営資源を一体化して運営。最上のモビリティサービスの提供を目指し、燃料だけでなくメンテナンスも付くマイカーリース「ラクのり」など新しいビジネスモデルを追求するとともに、顧客のカーライフ全般を支えるSSへの変革に挑戦する。
新出光は1926(大正15)年3月創業、55年3月設立。資本金1億円。従業員386人。SSの展開をはじめ、産業用大口需要家向けの燃料直売など九州の石油販売業で売上高トップ、全国でも有数のエネルギー商社。2017年3月期の売上高は2003億円。08年に創業100周年に向けたプロジェクトを立ち上げ、石油事業を維持しながら非石油事業の拡大を図る事業構造改革に取り組んでいる。

2018年4月24日、5月1日合併号