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エスカレーター段差面利用のPR装飾を開発 施工センターTAIYO ヤフードーム導入
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ディスプレー工事の企画・デザイン・製作を手掛ける株式会社施工センターTAIYO(福岡市博多区博多駅南4丁目、志萱信重社長)は、昨年12月、エスカレーターの段差面を利用した装飾技法「アド・ライザー」を開発。4月1日から、受注を開始している。
これは、エスカレーターの複数の段差面にシートを張り、遠くから見ると絵柄や文字が一体化して浮かび上がる仕組み。開発した装飾技法は、デザインしたものを、溝に応じて、あらかじめ短冊状にカットした塩ビシート(特殊のり付き)を転写プレートに張り付ける。エスカレーター1段分の塩ビシートを、専用スキージー(ゴム製や樹脂製のヘラ)を用いて、溝の中に粘着させる方法で、特殊のりが付いた部分が金属に張り付けられる。溝の形は、メーカーや年版によって異なるため、各機種に対応した転写プレートを開発することで可能となった。エスカレーターには、1段につき、90~100箇所の溝があり、この手法を使うと1段あたり3分で仕上がるという。同社では、三菱、日立、東芝、シンドラー、フジテック、オーティスの主要メーカーの転写プレートを持っており、ほとんどのエスカレーターに対応できる。段差面を活用した装飾方法は同社が初めて。エスカレーターのデザイン装飾や宣伝広告として利用でき、現在、ヤフードームのエスカレーターに同手法で導入している。価格は1台につき180万円で、上下360万円となる(デザイン料別途)。特殊のりを金属の側面にしっかりと張るので、寿命は屋外が6カ月、屋内は12カ月。気温が5℃以下は、特殊のりが活性化せず、張り付けることができないため、気温が暖かくなる4月から本格的に受注を開始した。
志萱社長は「現在、エスカレーターは全国に約6万基あり、その中の3%の受注を目指し、3年後には約8億円の売上高を目標にしている」と話す。
同社は2005年1月設立、従業員3人。ヤフードームの階段回りの工事などを受注している。志萱社長は福岡市中央区出身、1945年4月14日生まれの62歳、趣味はゴルフ。