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アクロス福岡の工芸品ギャラリーをリニューアル 福岡県


週刊経済2023年4月4日発行

1階に増床

福岡県は3月26日、アクロス福岡(福岡市中央区天神1丁目)の伝統工芸品を発信する「匠ギャラリー」をリニューアルした。
「福岡の良いものとくらしを未来へつなぐ」をコンセプトに、工芸品と過ごす豊かな暮らしを提案する場としてリニューアルしたもので、従来2階にあったスペースに加え1階に増設した。場所はアクロス福岡の南エントランスそばで、1階はギャラリー、物販店舗、カフェが一体となった約300㎡のスペース。福岡県の経済産業大臣指定伝統的工芸品7品目である博多織、博多人形、久留米絣、小石原焼、上野焼、八女福島仏壇、八女提灯を置いた常設展示コーナーの設置とともに、工芸品の企画販売会を開催していくギャラリーを新設した。加えて、2階の従来の展示スペースも改装した。福岡県の工芸品の特徴や歴史、工程、道具などを、実物や映像で説明する「ひもとき展示」と、50台のテーブルに伝統技術でつくられた多様な作品を並べた「FUKUOKA KOUGEI 50」を常時開催する。営業時間は午前10時~午後7時。1階のみ火曜日定休。

ギャラリー内に物販店舗とカフェオープン

1階のギャラリー内では、工芸品などの小売・製造、コンサルティングの㈱うなぎの寝床(八女市本町、白水高広社長)が物販店舗、地域食材のブランディングなどを手掛ける㈱アンドローカルズ(福岡市中央区赤坂3丁目、高倉朋子社長)がカフェをオープンした。
うなぎの寝床がオープンした物販店舗は、陶磁器や郷土玩具など福岡を中心としたさまざまな伝統工芸品等をそろえ、現代の暮らしに取り入れやすいように提案。オリジナル商品の「MONPE(もんぺ)」は、久留米絣をメインに全国の産地の布やデザイナーなどとコラボした多種類を置く。同社は「MONPEは膝から下が細身で現代的なデザインを用意している。自分なりの一着を見つけ、愛用してもらえたら」と話している。
アンドローカルズのカフェは、福岡・九州の食文化を伝えるカフェメニューや八女茶などのドリンク、同社がブランディングした食料雑貨をそろえる。アクロス福岡店限定で「竹皮BENTO」や「福岡の地酒と肴セット」など用意し、上野焼や小石原焼の器を使って提供していく。高倉社長は「〝尊い生産と食卓をつなぐ〟をコンセプトに活動している。天神のお客さまに気軽に立ち寄っていただきたい」と話している。