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うきは市で宿泊事業などの地域活性化 ヴィレッジインクなど3社


週刊経済2021年12月28日発行

古民家、廃校など活用

アウトドア・キャンプ場の開発などを手掛ける㈱ヴィレッジインク(静岡県下田市、橋村和徳社長)と酒造メーカーの㈱いそのさわ(うきは市浮羽町、中川次郎社長)、食品製造販売などを手掛けるうきはの宝㈱(同町、大熊充社長)は22年から、うきは市で地域経済活性化をテーマに連携事業を本格始動する。
観光・ワーケーションなどの拠点として、いそのさわの敷地内にある2階建ての古民家をリノベーション。1階では、いそのさわが日本酒や日本酒を使ったスイーツなどの直売所と立ち飲みスペースを運営、うきはの宝が郷土料理などを提供する「ばあちゃん食堂」、シェアオフィスをオープンする。2階には、ヴィレッジインクがワーケーションにも対応する長期滞在向け宿泊施設「うきは酒宿 いそのさわ」を開業・運営する。施設は22年1月オープン予定。
また、同市内で廃校となった姫治小学校では、ヴィレッジインクが校庭をオートキャンプ場(定員80人)として開発。校舎や体育館などを活用し、eスポーツやドローン事業の誘致なども計画している。近隣の田篭地区でも、古民家をリノベーションした一棟貸しの離れ宿(定員8人)を計画しており、地域体験や農業体験の拠点として提供する。いそのさわでの宿泊事業と、姫治小学校活用事業では、空き家問題に特化した投資型クラウドファンディングサイト「ハロー!リノベーション」で資金と参加者を募る予定で、今後アイデアを集めるワークショップも実施する。
橋村社長は「うきは市の自然の豊かさや食の魅力などに可能性を感じたほか、市の後押しもあって事業展開を決めた。一方で、二次交通アクセスの確保など課題もある。外部からもアイデアを募りながら、地域活性化を実現させたい」と話した。いそのさわの中川社長は「貯蔵タンクを活用したシャワールームなど、酒蔵に隣接した宿泊施設ならではのつくりとした。ニューノーマルに対応したお酒の楽しみ方を提供する」、うきはの宝の大熊社長は「本社事務所を『うきは酒蔵座敷』内に移転し、連携をさらに強化する。駅からのアクセスも良くなるため、20~80歳代までの多世代型協働をさらに進めたい」と話している。