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いまこが動物病院事業承継に伴う資金を融資 日本公庫八幡支店


週刊経済2021年12月28日発行

新創業形態「継ぐスタ」を活用

㈱日本政策金融公庫八幡支店(北九州市八幡西区黒崎3丁目、西原和昭支店長兼国民生活事業統轄:以下、日本公庫)国民生活事業は12月13日、いまこが動物病院(遠賀町今古賀、河野博紀院長)に対し、第三者からの事業承継に伴う創業資金を融資したことを明らかにした。融資額は非公表。
同病院の前院長が家庭の事情で転居する必要となったものの、後継者不在による事業継続が困難に陥っていたところ、動物病院専門のM&A仲介会社・㈱メディカルプラザ(茨城県牛久市、西川芳彦社長)の紹介で河野氏が浮上。両者のニーズが一致し、今回の事業承継となった。河野院長は嘉穂郡桂川町出身、1981年1月27日生まれの40歳。酪農学園大学獣医学部卒。総合診療(特に腫瘍関連および軟部外科)に携わり、大学病院や大阪府の動物病院などに7年間勤務した経歴を持つ。2021年10月、前院長から営業権を買い取り、従業員6人を継続雇用するほか、屋号も引き継ぐ。
今回の資金融資は、事業承継マッチング支援「事業を受け継いでスタートする創業形態(以下、継ぐスタ)」に基づき、「事業承継・集約・活性化支援資金制度」を適用。同制度は事業承継希望者を対象に、事業承継に際して株式・事業用資産を取得する事業者や事業承継計画を実施する事業者など各種ニーズに対応した制度。特に、「継ぐスタ」は創業時のコストを最小限に抑えてスタートできるほか、経営資源を受け継ぐことで事業ノウハウや顧客の信頼、取引先基盤の確保、地域での知名度などを効率的に獲得できるメリットがあるという。
同支店では「今後も事業承継に直面する企業や創業を目指す企業を積極的にサポートし、引き続き地域経済の活性化に取り組んでいく」と話している。