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「自治体、地場企業との交流より活発に」 台北駐福岡経済文化弁事処・陳銘俊処長
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週刊経済2022年11月29日発行
就任から1年
台湾の総領事館に相当する台北駐福岡経済文化弁事処(福岡市中央区桜坂3丁目)の陳銘俊処長は11月15日、本誌インタビューに応じ、10月7日に実施した双十節レセプション(中華民国・国慶節)の感想や九州・山口各県での交流活動について語った。
―10月7日開かれた双十節レセプションを振り返って。
陳 2年ぶりに食事を提供する会として実施し、九州・山口各県の政財界、教育界のトップ、台湾と交流のある地元の方々ら300人に出席をいただいた。今回の特徴は九州・山口の国会議員20人、市町村長70人が本人出席だったこと。とても感動した。台湾と九州・山口は歴史的にも深いつながりがあることも大きいが、一番は台湾をめぐる国際情勢によるところが大きいと見ている。当日のあいさつでも、「自らの意思で出席していただいたことに深く感謝します」と申し上げた。日本の皆さんの台湾に対する強い支持の表れと受け止めている。
―福岡に着任して1年が過ぎた。
陳 着任時、空港から官舎に向かう中、福岡の地で仕事ができることに感激し、涙が出るほどうれしかった。その気持ちは就任から1年が経過した現在でも変わらない。これまで九州・山口の各県、各市町村を訪問してきたが、これまで91市町村のトップとお会いすることができた。行く先々で温かいもてなしをいただいている。さまざまな交流のきっかけとなる自治体間の友好姉妹提携に向けた取り組みにも力を入れている。
―熊本県菊陽町にTSMC(台湾積体電路製造)の新工場が建設され、経済交流がより深まりつつある。
陳 TSMCの進出で、台湾の関連企業の集積も高まる。ただ、経済交流は半導体だけでなく、イノベーションやDXなど幅広い分野での交流が期待できる。身近なところではデパートやスーパーマーケットでの「台湾フェア」の開催、地元経済団体の経済ミッション派遣など。それから年末から年明けにかけ、台湾貿易センターや文化部のトップ、蔡英文総統の最側近、立法院議長ら政府関係のトップも福岡・九州を訪問する。私たちは日本を兄弟、夫婦のような関係、いわば最も重要なパートナーと思っている。この関係を活用しないのはもったいない。今後、自治体だけでなく、地場企業にも積極的に足を運び、福岡・九州と台湾とのビジネス交流をさらに加速させていきたい。