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「日本精神~日台を結ぶ目に見えない絆」を出版 前台北福岡弁事処の戎義俊処長


海鳥社から

7月16日付で退官した台北駐福岡経済文化弁事処の戎義俊氏はこのほど、自著「日本精神~日台を結ぶ目に見えない絆」を出版した。
歴代処長では最多の任期となる5年半を振り返りながら、日本統治時代から台湾人に根付く「日本精神(ジップンチェンシン)」を多くの日本人に知ってほしいとの思いで、公務の傍ら、3年前から執筆活動を続けてきた。B6サイズで230ページ建て。出版元は海鳥社で、価格は1600円(税別)。序章から6章で構成され、自身と日本との結びつき、蔡英文政権と日台関係、九州と台湾の絆、台湾と日本の未来関係について記されている。冒頭には、在任中に交流のあった西日本シティ銀行の久保田勇夫会長や福岡工業大学最高顧問の麻生渡前福岡県知事ら地元政財界トップのメッセージも掲載されている。
戎氏は「任期中、いろんなところで講演した際、強調してきたのが“日本精神”。祖父母の代から台湾人に暗黙知で受け継がれてきた精神を日本の若い人たちに理解してほしいとの思いで1冊の本にまとめた」と話してる。
戎氏は1953年3月生まれの65歳。台北市出身。83年に台湾外交部入省、“日本畑”を歩き、東京の駐日代表処の総務部次長、査証部長のほか、98年には当時の李登輝総統の日本語通訳を務めた。2013年に台北駐福岡経済文化弁事処の処長に赴任。歴代最長の5年半の任期中、九州国立博物館で故宮展の開催、九州大学で台湾研究講座の開講などを実現した。退官後は宮崎県から「みやざき大使」に任命され、民間人の立場で交流活動を続けるという。

2018年7月31日発行