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「大学発ベンチャー表彰2022」受賞 KAICO
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週刊経済2022年10月12日発行
5年間の開発・事業成果が評価
カイコを利用したタンパク質の受託発現事業のKAICO㈱(福岡市西区九大新町、大和建太社長)は9月8日、「大学発ベンチャー表彰2022~Award for Academic Startups~」の科学技術振興機構理事長賞を受賞した。
科学技術振興機構と新エネルギー・産業技術総合開発機構が主催で、大学などの研究開発成果を活用して起業したベンチャーの中で、今後の活躍が期待される優れた企業を表彰する制度。2014年に開始され、今年はベンチャー8社が選ばれた。受賞理由には、同社の開発技術や特許を上手く活用している点や、事業伸張による蚕のための桑畑作りなどが養蚕業復興につながり、地方創生やカーボンクレジットの一つとして社会貢献度の高い企業へ成長している点が挙げられている。また、支援大学として「九州大学 大学院農学研究院」、支援企業として「双日株式会社」が受賞した。
大和社長は「創業からの5年間の研究開発内容と事業展開を評価頂けたと受け止めている。今後はこの研究開発成果を事業として着実に拡充し世界で展開できるよう努力していく。『蚕で世界を変える』のスローガンのもと、グローバル企業を目指したい」と話している。
同社は、カイコを利用して難発現のタンパク質の医薬品・診断薬・試薬を開発することを目的に、2018年4月九州大学発ベンチャーとして設立。独自に経口ワクチンの開発を進めており、動物や人への展開を目指す。現在、新型コロナウイルスワクチンの抗体測定サービス「カイコでチェック」を提供している。資本金9千万円。従業員11人。