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「五つ星ホテル」へ、ザ・リッツ・カールトン福岡開業 マリオット・インターナショナル
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週刊経済2023年7月4日発行号
167室、1泊10万円から
世界各地でホテル事業を展開するマリオット・インターナショナル(米国メリーランド州、アンソニー・カプアーノ最高経営責任者兼CEO)は6月21日、4月に開業した新設ビル「福岡大名ガーデンシティ」に、「ザ・リッツ・カールトン福岡」を開業した。
天神ビッグバンの再開発に伴う同ビルの目玉テナントとして、当初の提案段階から注目を集めていたホテルで、地域のMICE・コンベンションにとって欠かせない「五つ星ホテル」の誘致を目指したもの。ザ・リッツ・カールトンは31ブランドのホテルを展開する同社における最高級ブランドに位置付けられ、現在は35カ国で110軒以上を運営。国内においては6軒目で、九州初進出となる。
同ホテルは、福岡大名ガーデンシティのタワー棟、9フロアに入居し、客室は19~23階で全167室。宿泊料金は1泊約10万円(2人1室)からで、50㎡のゲストルームと75㎡以上のスイートルームを中心に構成。最上級の居室として、132㎡のプレジデンシャルスイートと188㎡のザ・リッツ・カールトンスイート揃え、最も高額な後者は1泊約250万円から。ホテルの機能面では、4つのレストランと2つのバー、25m屋内プールやトレーニングジムなどを備えたスパを設けたほか、3階には2つのバンケットとチャペルを設け、結婚式需要にも対応する。また、博多織や久留米絣など、地元の伝統工芸の意匠を数多く内装に取り込んでいるほか、地元作家によるアートもホテルの各所に配置している。
開業式典で、福岡市の高島宗一郎市長は、「福岡が次のステージに上がっていくための象徴となる日。かつてG20誘致に敗れた一因でもあるが、福岡に高付加価値なビジネスやMICEを呼び込むためには、どうしても一流のホテル、五つ星ホテルが必要だった」と最高級ホテルの誘致が結実した喜びを語った。マリオット・インターナショナル・日本・グアム担当のカール・ハドソン・エリアヴァイスプレジデントは「『ザ・リッツ・カールトン』を福岡に誕生させることで、この素晴らしい都市を訪れる人々に比類ない水準のラグジュアリーと、思い出に残る旅行体験でお迎えできることを大変嬉しく思う」とあいさつ。ラドゥ・チェルニア総支配人は「稼働率は当初から50%を超えており、非常に好調な滑り出し。この勢いは少なくとも夏頃まで続くだろう」と見通しを話した。