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「九州のお肉」をテーマに新プロジェクト 九州観光機構


週刊経済2024年7月3日発行号

来年2月に博多駅前広場などでイベント

九州観光機構(福岡市中央区渡辺通2丁目、唐池恒二会長)は6月14日、2024年度の事業計画概要を発表した。
今年から2030年までの中期計画「第三期九州観光戦略」では「『住んで良し・訪れて良し・働いて良し』の九州を実現する7年」を掲げており、24年度の重点戦略は「効果的なマーケティングを展開する」、「観光資源を磨く・つくる」、「安全・安心・快適な旅の環境を整える」、「ひと・地域を元気にする」。主な取り組みとしては、リピーター拡大を目的とした九州域内周遊促進事業「九州・たびたびの旅キャンペーン」を継続するほか、「九州のお肉をテーマとした需要創出事業」を発展させた新プロジェクト「にっくん~九州のお肉大好きプロジェクト~」を始動。国内トップレベルの九州の食肉産業シェアや、豊富なブランド肉、独自の食文化などを強みに、観光地域づくりのキラーコンテンツとして活用する。具体的には、百貨店やホテル・旅館・飲食店などとタイアップしたキャンペーンなどを実施する計画で、25年2月にはJR博多駅前広場、福岡市役所西側ふれあい広場で、九州各地のブランド肉の出展を中心とするイベントを開催予定。そのほか、「住んで良し・訪れて良し・働いて良し」の九州実現に向けては「九州観光DXアイランドプロジェクト」を始動した。22年に㈱JTB、㈱セールスフォース・ジャパンと連携協定を締結して以来、準備・研究を進めており、デジタル技術の活用により旅行者・観光事業者・地域の魅力や価値創造に取り組み、それらをデータ化して活用していくという。同じくデジタル関連の取り組みでは、モバイルアプリ「きゅーちゃんのわくわく九州塾」が生成AIによる観光レコメンド機能を搭載してパワーアップ。会員登録後にアプリの起動や記事閲覧、指定箇所でチェックインするとポイントがたまり、さまざまな特典に交換できるサービスも始める。そのほか、3回目となる「学生対抗九州観光ビジネスプランコンテスト」では、参加対象を九州の学生から全国の学生に広げ、九州へのリピーター拡大につながるビジネスプランを募集する。
唐池会長は「近年では米TIME誌の〝世界で最も素晴らしい場所50選〟のほか、ウォール・ストリート・ジャーナルで〝2024年の行くべき場所ベスト10〟に九州が選定されるなど、九州の魅力が海外にも届いていると感じる」とこれまでの取り組みの手応えを語り、新プロジェクトについては「九州には多くのブランド肉があり、品評会でナンバーワンになった実績もあるが、東京ではあまり知られていない。また、海外でも神戸牛などが広く知られている。各県の取り組みを九州でまとめて打ち出すことで、九州の宝である各地のお肉を知っていただきたい」と狙いを語った。