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「九州と台湾が気心の通じ合える友人同士となる関係を」 台北駐福岡経済文化弁事処・陳処長


週刊経済2022年1月18日発行

人的ネットワークづくり強化

台北駐福岡経済文化弁事処の陳銘俊処長は、ふくおか経済2月号インタビューに応じ、就任の抱負について「九州と台湾が最も気心の通じ合える友人同士となる関係を作り上げていきたい」などと話した。主なやり取りは次の通り。
―就任の抱負について。
陳 九州と台湾が、もっとも気心の通じ会える友人同士となれる関係を作り上げていきたい。人間が社会との関わりをもって生きていくために必要不可欠なものは友人だ。うれしいことやお祝いしたいこと、あるいは悩みごとや困ったことを気兼ねなく相談できる気心の知れた友人の存在は大きい。これは国と国、地域と地域との関係でも同様・そういう意味では、九州・山口の皆さまから、いろんな相談をいただけるようなネットワークづくりに力を入れていきたい。一方で、九州・山口の皆さんにとって、最も身近な海外に“台湾”を挙げていただきたいと強く思う。
―人の往来が再開することを視野に入れた活動に力を入れていくということか。
陳 そうだ。積極的に動いていきたい。特にビジネスの面では、同じ業種・業態同士間でパートナー関係が構築できるよう私をはじめ、事務処のメンバーが積極的に動いていく。
私の前職は総統府機要室の主任(室長)。日本の内閣官房副官房長官補に相当する。総統府にある5つの室のうち、機要室は筆頭であり、事務方のトップを3年にわたって務めていた。各省庁のトップとも親しい間柄だ。このネットワークは九州・山口の皆さんにとって大いに役立つと思う。先日、福岡県の服部誠太郎知事から2023年に開催予定のツールド九州にいてご相談をいただいた。台湾ではツールド競技の開催実績があり、自転車に関するイベントの開催実績もあることから、相談を受けたが、福岡県の参考になれるようなキーパーソンや関係機関をすぐに紹介した。就任から3カ月しか経っていないが、すでに動き始めている。同じ業種・業態、課題などを通じて相互のネットワークを構築していくことこそ、気心の知れた友人関係への第一歩になり得ると信じている。
―依然としてコロナ禍が続き、実際の交流活動が十分できないのでは。
陳 確かにそうかもしれないが、だからといって活動をストップさせてはならない。どういう状況下であっても、前向きに動くことが求められている。依然として先行きは不透明だが、コロナは必ず収束の方向に向かう。ポストコロナ、アフターコロナを見据えた地道な活動を続けていきたいですね。在任中は九州・山口各県、各市町村を表敬訪問しながら、各地域と台湾との交流につながるニーズやチャンスを発掘していきたい。私たちは九州・山口と台湾との交流窓口機関。とにかく積極的に活用してほしい。いや私たちを使い倒してほしい。各界の皆さんと新たなご縁が生まれることを大いに期待している。